「ヴィーノ・ノヴェッロ(Vino Novello)」とは?
その年に収穫されたブドウを使い、イタリア各地でつくられる個性豊かな新酒ワインのことです!
ヴィーノ(vino)は『ワイン』、ノヴェッロ(novello)は『新しい』。フランスではボージョレ産が有名な「ヌーヴォ」と呼ばれるのと同じカテゴリーになります。
熟成させずに飲むワインの新酒は、果実味が豊かでとても新鮮な味わい、飲みやすい口当たり。日本にも航空便で輸入されるので、秋の解禁と同時に楽しむことができます。
ノヴェッロの解禁日
ノヴェッロの解禁日は毎年10月30日です。
現在のように10月30日となったのは2012年から。
それまでの解禁日は11月6日でした。変更のきっかけになったのはその時施行された新DOP、IGPというワイン法。イタリアの担当行政局(いわゆる農林水産省のようなところ)がそれまでのノヴェッロの取り決めと、新しいワイン法を一律にして単純化させました。
■ 2022年の価格について
最近のニュースで話題になっているように、2022年は「値上げの年」となりそうです。
原油高による輸送コスト、コンテナ運賃の増加、円安、とそれぞれの問題が絡み合っています。
2022年7月現地情報 / コンティ・ゼッカ
生産者【コンティ・ゼッカ】より届きました
2022年は温暖な気候で、冬には十分な雨が降りました。3~5月にかけては湿度が低く、平均的な天候、気温が続き6月になり一気に暑くなりました。気温は例年31℃ほどですが、今年は37~38℃まで上昇し、暑い日が続きました。
鋤で土を掘りかえす作業などを行うことにより、土壌の水分が保たれます。これにより畑は健全な状態を維持することができ、ブドウへのストレスが最小限に抑えられます。
現在ヨーロッパで猛威をふるっているアフリカからの熱波の影響で、北・中央イタリアでは記録的な高温が続いています。コンティ・ゼッカのワイナリーのあるプーリア州レヴェラーノはこの熱波の影響を受けておらず、例年通りの気温で素晴らしい天候が続いています。
また、ブドウに余分なストレスを与えないよう、最善の注意を払っており、ブドウの状態は完璧です。このまま理想的な天候が続くことを祈っています。
ネグロアマーロ
プリミティーヴォ
2022年8月現地情報 / コンティ・ゼッカ
生産者【コンティ・ゼッカ】より、8月の生育情報が届きました
ご存じの方も多いかもしれませんが、今年の夏はヨーロッパ各地の熱波の影響で、ブドウ栽培も大打撃を受けています。しかし、コンティ・ゼッカのあるサレント地方は大変幸いなことに、例年の8月と変わらない気温で理想的な天候が続いています。
日中は燦々と太陽の光が畑に降り注ぎ、日差しが最も強い時間帯は35℃まで気温が上昇しますが、夜間は21℃まで下がります。
8月12日に雨が降り、その日を境にブドウの色づき(ヴェレゾン)が始まりました。果実の色はどんどんと濃くなっており、健全に成熟し糖度が増してきています。
今年の収穫はシーズンを通して非常に良好な天候に恵まれたため、例年より1週間程度早める予定です。
プリミティーヴォは8月下旬から、ネグロアマーロは9月5日頃からの収穫と考えています。
ノヴェッロ2022年も素晴らしい収穫情報をお届けできそうです!
ネグロアマーロ
プリミティーヴォ
2022年9月現地情報「収穫」 / コンティ・ゼッカ
いよいよ収穫です!生産者【コンティ・ゼッカ】より、9月の最新情報が届きました
素晴らしい天候に恵まれ、今年のノヴェッロ用のブドウの収穫も無事終えることができました。収穫したブドウは素晴らしいクオリティでワイナリーとして大変満足しています!
プリミティーヴォは8月22日~25日の4日間で収穫を行いました。収穫量は10%減となりましたが、ブドウのクオリティは素晴らしく、完熟したプリミティーヴォが収穫できました。
ネグロアマーロは8月27日に1日だけ雨が降り、収穫時期が遅めなこの品種の完熟の手助けとなりました。
収穫は9月10日~14日の5日間で行われ、プリミティーヴォ同様こちらも収量は昨年より5%減となりましたが、ブドウは果皮が厚く健全な状態で、はっきりとした果実のアロマが感じられブドウの大きさ、糖度ともに素晴らしい出来となりました。
ノヴェッロ用のブドウの収穫は機械と手摘みの両方で行っています。機械収穫は強い日差しでブドウが痛まないように早朝の真っ暗なうちからライトで畑を照らしながら収穫をはじめ、太陽が昇るまでに作業を終えます。手摘みでの収穫は約30名のベテラン作業員が朝6時から午前11時まで作業を行い、4~5日間で収穫を終えました。
収穫したてのブドウは非常にしっかりとしたアロマが感じられました。今年のノヴェッロはフレッシュ&フルーティで柔らかくバランスがとれたワインになると確信しています!
2022年解禁直前現地情報 / コンティ・ゼッカ
2022年のノヴェッロが完成!生産者から仕上がりについてコメントがきました!
「醸造責任者、エノロゴのアントニオ・ロマーノです!
2022年も完熟した素晴らしい出来のブドウを収穫することができ非常に満足、安堵しています。
今年を振り返ってみると、冬は穏やかな天候、雨も降り土壌に十分な水分を蓄えることができました。春以降乾燥した天気となり、6月から気温が平均以上に上昇しました。7月に入るとヨーロッパの一部に熱波が押し寄せ、コンティ・ゼッカのあるサレント地方でも38-39℃まで気温が上がる日もありましたが、総じてこの地方の平均的な夏の日照、温度となり深刻な影響は一切ありませんでした。畑でもブドウの樹にストレスを与えないよう作業を行いました。8月の収穫前に恵の雨が数日降り、ブドウの完熟の助けとなり今年も完璧な収穫年となりました。
出来上がったばかりのノヴェッロは、エッジに明るい紫色を帯びた濃いルビーレッド色で、ベリーのエレガントなアロマ、黒いチェリーやブラックベリー、ブルーベリー、そしてスミレの香りを感じます。
口に含むとフレッシュで若々しい印象で、とても心地よく、酸と滑らかさのバランスの良いヴェルヴェットのようなテクスチャー、余韻は長く穏やかです。
食事と合わせて楽しめるワインに仕上がっています。秋の風物詩である焼き栗やきのこ類、ソーセージのグリルやお魚のグリルがおすすめのマリアージュです。
コンティ・ゼッカのノヴェッロ2022、チャーミングな新酒が出来上がりました!
晩秋の訪れを告げるノヴェッロを今年もゆっくりとお楽しみください。」
左:醸造家 アントニオ・ロマーノ氏 右:オーナー クレメンテ・ゼッカ氏