スパークリングワインの製法3つ
スパークリングワインの製法は大きく分けて3つの方法があります。
瓶内二次醗酵(シャンパーニュ方式)
ワインに炭酸をもたらす『二次醗酵』を瓶の中で1本ずつ行います。味の複雑さと泡立ち、きめ細かさが特徴。一方で生産コストと手間がかかります。シャンパーニュ(シャンパン)をはじめ、高級なスパークリングワインはほぼこの方式です。
シャルマ方式
『二次醗酵』を大きなタンクの中で行います。二次醗酵で発生する『澱』はまとめて除去し、瓶詰めすることで省力化します。フレッシュさを重視するスパークリングワインには瓶内二次方式より向く場合があります。
炭酸ガス注入方式
『二次醗酵』は行いません。ベースワインに炭酸ガスを注入して発泡させます。技術の進歩によりきめ細かな持続性のある炭酸を実現できるようになってきているため先鋭的な生産者によって再注目されています。
本ランキングに登場するのは、瓶内二次醗酵とシャルマ方式です。いずれもそのワインの個性に合わせた方式をとっていますので、方式だけでは良し悪しが決まるものではないということがポイントです。
ランキング 1~12位
※モトックスの2022年1月~2023年11年の販売データから抽出した販売量上位銘柄
※希望小売価格2,000円(税抜)以上のスパークリングワインを対象にしています
※希望小売価格は変更になる場合がございます
【1位】ロータリ ブリュット
『ロータリ』は世界約70カ国で楽しまれているイタリアのスパークリングワインブランドです。瓶内二次醗酵を専門に行っており、品質の高いワインを造り上げています。このロータリ・ブリュットはそのベースラインで、手頃な価格でお楽しみいただけます。
【2位】グラハム・ベック ブリュット
『グラハム・ベック ワインズ』は「南アフリカの泡の名手」と呼ばれています。本場シャンパーニュで研鑽を積んだためブドウ品種も、製法もシャンパーニュとおなじ。南アフリカのネルソン・マンデラ元大統領、アメリカ合衆国バラク・オバマ元大統領が、就任の歴史的勝利の日に味わいました。
【3位】コンチェルト ランブルスコ レッジアーノ セッコ
『ランブルスコ』は赤のスパークリングワインとして知られるイタリアの銘柄です。製法はシャルマ方式。ランブルスコ史上初となる最高評価『トレ・ビッキエーリ』(イタリアの名評価誌『ガンベロ・ロッソ』)を獲得したのがこの「コンチェルト」。生ハムやサラミをおつまみに楽しんでいただくのがおすすめです。
【4位】フランチャコルタ ブリュット
『フランチャコルタ』は、イタリアのスパークリングワインの中でも最高峰と言われる産地(=銘柄)です。フランスのシャンパーニュと同じ瓶内二次醗酵、ブドウ品種を使用しています。法律で定められている熟成期間はシャンパーニュより長く柔らかな味わいです。
【5位】クレマン・ド・リムー レ・グレムノス
フランスではシャンパーニュ地方以外の瓶内二次醗酵スパークリングを『クレマン』と言います。こちらのワインは南フランスの冷涼な地域であるリムー産。リムーは世界で初めて発泡性ワインが誕生した地(諸説あり)としても有名です。フランスをはじめ、数々の海外専門誌で高評価を連発している生産者が造っています。
【6位】ボーモン・デ・クレイエール グランド・レゼルヴ・ブリュット
瓶内二次醗酵。こちらは、正真正銘の『シャンパーニュ(シャンパン)』です。ボーモン・デ・クレイエールは、一番搾り搾汁のみを使う(通常、シャンパーニュの搾汁は二番目まで使います)個性の光る生産者。上質な酸味が感じられます。
【7位】プリマ・ぺルラ ブラン・ド・ブラン シャルドネ ブリュット(セリグラフィ ボトル)
瓶内二次醗酵のシャルドネ100%のスパークリングワインです。「はじまりの泡(=プリマ・ぺルラ)」と名付けられていて、セリグラフィ(シルクスクリーン)技法で美しく彩られたボトルに封入されています。プレゼントにつかっても喜ばれるでしょう。
【8位】キュヴェ・ロワイヤル クレマン・ド・ボルドー ブリュット
フランスのボルドー地方で造られる瓶内二次醗酵スパークリング『クレマン・ド・ボルドー』です。クレマンのコンクール金賞受賞の常連ワイナリーで、ボルドーらしいさっぱりとした辛口です。
【9位】ロータリ ブリュット プラチナ
本ランキング1位に輝いたブランド『ロータリ』の長期熟成品です。瓶内二次醗酵を行っており、その熟成期間はなんと36か月と高級なシャンパーニュ並です。
-
- イタリア
-
白
-
2016
ROTARI
ロータリ
Rotari Brut Platinum Metodo Classico
ロータリ ブリュット プラチナ
750ml, 2,300 yen
こちらの商品は現在取り扱いがございません
【10位】ブリッラ!プロセッコ エクストラ・ドライ
『プロセッコ』は世界で需要が高まっているイタリアのスパークリングワイン。フレッシュさが大切なプロセッコはシャルマ方式で造られるのが一般的。リンゴや洋ナシのようなフルーティさがあって、とても飲みやすいです。「ブリッラ(眩しく輝く)」はお祝いやパーティで楽しんでもらいたいという想いから造られています。
【11位】ヴァン・ムスー ブラン・ド・ブラン シャルドネ ブリュット
フランスのブルゴーニュ地方にある瓶内二次スパークリングワインを生産する造り手が、気軽に楽しんでいただけるようにシャルマ方式で造りました。シャルドネ100%です。
【12位】ミッレディ フランチャコルタ ブリュット
本ランキング4位の『フランチャコルタ』の上級品です。瓶内二次醗酵の工程で複雑な味わいが出るように設計されたピラミッドボトルという特殊なボトルに詰められており、長い熟成による深いコクが持ち味。飲み終わったボトルは一輪挿しなどにして使っても楽しめます。「ミッレディ」は、熟成期間である1000日という意味から。
『ブリュット』や『エクストラ・ドライ』の意味
スパークリングワインの銘柄の後ろに書かれている『ブリュット』などが意味しているのは、そのワインの「残糖」です。
ワインはブドウの糖分を醗酵させてアルコールを造ります。糖分はアルコールに徐々に置き換わって減っていきますが、最終的な仕上がり品に残る(含まれる)、糖を『残糖』といいます。スパークリングワインは、辛口であっても瓶詰めの際にリキュールを加えて甘味を調整してから出荷されますから、ワインに含まれていた糖分とリキュールを添加することで増えた糖分を合わせたものが残糖量になります。
表記 | 読み | フランス | イタリア | ドイツ | スペイン | 残糖量 |
---|---|---|---|---|---|---|
Extra Brut |
エクストラ・ブリュット *3 |
〇 |
〇 |
〇 |
〇 |
0~6g/L |
Brut |
ブリュット *3 |
〇 |
〇 |
〇 |
〇 |
12g/L未満 |
Extra Dry |
エクストラ・ドライ |
〇 |
〇 |
12~17g/L |
||
Extra Trocken |
エクストラ・トロッケン |
〇 |
〃 |
|||
Extra Seco |
エクストラ・セコ |
〇 |
〃 |
|||
Sec |
セック |
〇 |
17~32g/L |
|||
Secco(Dry) |
セッコ |
〇 |
〃 |
|||
Asciutto |
アシュット |
〇 |
〃 |
|||
Trocken |
トロッケン |
〇 |
〃 |
|||
Seco |
セコ |
〇 |
〃 |
残糖が多い方が「甘い」と一概に言えるわけではありません。甘味以外の要素(酸味やコクなど)、個人差によって感じ方に差があるからです。とはいえこのランキングに登場した『ブリュット』は辛口、『セッコ』と『エクストラ・ドライ』も辛口~やや辛口とお考えいただいて大丈夫です。
こちらの記事により詳しく書かれていますので、より深くお知りになりたい方はご覧ください。