2021年は、クラシカルなスタイル
ここ数年のようにあふれんばかりのパワフルな果実味、というようなスタイルではなく2021年は『クラシカル』。ポイントは下記の3点です。
① 春の霜被害で収量が少なくなった
② 初夏の高湿度のよる病害があった
③ 収穫期は降雨との勝負だった
ワインはアルコールが13~13.5%ほどで、ライトではないが繊細でエレガントな要素があります。また近年は、ブドウの抽出を控えめにする傾向にありますが、2021年はとくに顕著です。ブドウのフレッシュ感を表現した造りをできたかどうかで生産者の腕が試されました。また、樽要素が強く出すぎないようにコントロールできたかどうかも注目ポイントです。
ということで、生産者にとって難しいポイントの多かった2021年。「最高峰の」ヴィンテージではないですが、決して「悪い」年でもありませんでした。
赤はメルローよりカベルネ・ソーヴィニヨン向きの年
2021年はカベルネ・ソーヴィニヨンの比率を高めにするシャトーが多いようです。
白はかなり期待できる
白と甘口白はかなり期待のヴィンテージです。弊社が取り扱いしているアントゥル・ドゥ・メールの『シャトー・トゥール・ド・ミランボー』は「2021の白はかなり良い!」と言っていました。
2021年のまとめ
複数のシャトーから「ワインメーカーズ・ヴィンテージ」といわれるように、2021年はワイナリーの腕が試されたヴィンテージです。逆にいうと、このヴィンテージでおいしいワインを造ったシャトーは素晴らしい造り手と考えてよさそうです。「ほかのヴィンテージも買い」と判断されてよいのではないでしょうか。