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ワインのキホン

赤ワインはどう造られる?醸造方法とは?

赤ワインはどう造られる?醸造方法とは?

ワインはブドウから造られるお酒です。赤ワインと白ワイン、その違いはどこで産まれるのでしょうか?実はブドウ品種だけではなく、醸造工程の違いにより色の差が出ます。ブドウから赤ワインができるまでのプロセスを見てみましょう!

赤ワインとは

赤ワインは、紫~濃いレンガ色まで赤を帯びた色調のワインで渋味があるのが特徴です。
味のタイプは、軽いものから重厚なコクのあるものまであり、ワインによっては長期間の熟成が可能です。

ここからは、赤ワインができるまでの基本のプロセスを見ていきましょう。

赤ワインを造るための準備

【収穫:ブドウを収穫する】

ブドウが収穫の時期を迎えたら、健全で完熟したブドウのみを収穫します。
手でひとつひとつ収穫するものもあれば、機械で収穫するものもあります。

【選果:房、粒の選別】

収穫したブドウの中から、実が完全に熟していないものや腐敗したものを取り除きます。

【除梗:茎を取り除く】

ブドウの茎など、ワインの風味の妨げになるものを取り除きます。

【破砕:果粒をつぶす】

ブドウの果汁を搾りやすくするために、果粒をつぶします。
(果粒がつぶれた状態をマストと呼びます)

ブドウからお酒へ

【醗酵:アルコール醗酵】

ブドウを醗酵タンクに入れ酵母を加えると、ブドウの果汁の中の糖分が分解され、アルコールと二酸化炭素(炭酸ガス)が発生します。
これを「アルコール醗酵」と言います。
ブドウの糖分が無くなると、醗酵は自然に止まります。
糖分がすべてアルコールになるまで醗酵すると辛口になり、糖分を残した状態で酵母の活動を止めると、甘口ワインになります。

【浸漬:マセラシオン】

ブドウの果皮、種子から赤ワインの色素成分としてアントシアニンが、渋味成分としてタンニンが、 アルコール醗酵中の液体に浸み込んでいきます。
これを「マセラシオン」と呼びます。マセラシオンにより液体は赤色に色付きます。

【圧搾:果汁を搾る】

マセラシオンが終わったワインを搾り、ブドウ滓と果汁に分けます。

ワインを育てる

【マロラクティック醗酵:さらに醗酵】

ワインに含まれるリンゴ酸が、果皮に付着していた乳酸菌の働きよって「乳酸」と「炭酸ガス」に変化します。 これを「マロラクティック醗酵」と呼びます。
これによりワインの酸味はやわらげられ、まろやかさや丸み、複雑味が生まれます。

※マロラクティック醗酵をしない場合もあります。

【熟成】

醗酵中に発生した酵母の死骸や果実の澱(オリ)などの浮遊物を沈めつつ、出来たての若いワインをタンクや木樽で寝かせて熟成させます。

【清澄、ろ過】

ワイン中に浮遊している微生物や不純物などを取り除くため、ワインを別の容器へ移し替えます。

【瓶詰】

ワインを瓶に詰め、コルクやスクリューキャップ等で栓をし、ラベルを貼ります。

【瓶熟成:さらに熟成】

熟成されると美味しさが増すタイプのワインは、瓶のまま貯蔵庫で寝かせ瓶内熟成させます。
中には、数十年熟成させるものもあります。

【赤ワインの出来上がり成】

ようやく、赤ワインの出来上がりです!

赤ワインの中には、ブドウの果実味や旨味たっぷりものや
芳醇な香り、長めの余韻が魅力のもの等もあります。
それぞれの個性あふれる赤ワインの世界をぜひ、ご堪能下さい。

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ワインのつくりかた~醸造による違い、赤・白・ロゼ・オレンジ

白ワインができるまで(収穫~醸造~熟成)

ロゼワインができるまで(ロゼワインの様々な製法)

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