さて、今回は数ある発泡性ワインの中で、フランスのシャンパーニュ地方産のみが名乗ることができ、リッチで華やかなシーンを演出してくれるシャンパーニュのラベルの読み方をご紹介します。
まず最初にラベルに見たら
シャンパーニュという文字を、探してみましょう。<ラベルの①>
このラベルにもあるように、『Champagne』と書かれてあれば、これは正真正銘のシャンパーニュであることがわかります。(※シャンパーニュは原産地呼称です)さて、他に書いていることもラベルとともに見ていきましょう!
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ワイナリー業態の表記
シャンパーニュのラベルには、アルファベットの記号が書かれています。<ラベルの②>
これは、ワイナリーの生産業態がわかるもので下記のように分類されています。
<生産業態の表記>
R.M.:ブドウ農家自らが栽培から瓶詰まで行うシャンパーニュ
N.M.:ブドウ農家から原料ブドウを仕入れて生産するシャンパーニュ
C.M.:ブドウ農家が集って設立した協同組合で生産したシャンパーニュ
R.C.:ブドウ農家が協同組合の設備を使用し生産、自身のブランドで販売するシャンパーニュ
例えば、見本のラベルでは「R.M.」と書いてあります。これによって、このシャンパーニュはブドウ栽培からワイン造りまで自社で手掛けたことがわかるのです。他の地域では、こういった表記がラベルになく、シャンパーニュではこの記号をもとに、ワインが生産された過程や背景がわかりますね。
味のタイプ
ワイン選びに知っておきたいことは、「味のタイプ」でしょうか。<ラベルの③>
シャンパーニュのラベルには、味のタイプがきちんと書かれています。辛口~甘口まで、段階的に表記がされているので覚えておくと便利です。
辛口
・Brut Nature, Dosage Zero,Pas Dose
・Extra Brut
・Brut
・Extra Dry
・Sec
・Demi-Sec
・Doux
甘口
ヴィンテージ・シャンパーニュ
ラベルに「Millesime」や年号を見つけたら、それは、ヴィンテージ・シャンパーニュであることを意味します。ヴィンテージ・シャンパーニュとは、表示されている収穫年のブドウを100%使用して生産、さらに瓶詰め後最低36か月以上も熟成している、ワンランク上のシャンパーニュなのです!
ブドウ品種
シャンパーニュは主に3つの品種(シャルドネ、ピノ・ノワール、ムニエ)で生産されていますが、品種によって味わいの傾向が違ってきます。
・シャルドネ(白ブドウ):エレガントで繊細なワインを生み出す
・ピノ・ノワール(黒ブドウ):ワインにボディと力強さをもたらす
・ムニエ(黒ブドウ):ワインはやわらかく果実味豊か
そこで覚えておきたいのが、白ブドウか黒ブドウ、どちらからできたシャンパーニュなのかがわかる呼び名です。
Blanc de Blancs(ブラン・ド・ブラン):白ブドウのみ(実質シャルドネのみ)で造られたもの
Blanc de Noirs(ブラン・ド・ノワール):黒ブドウのみ(実質ピノ・ノワール、ムニエのみ)で造られたもの
いかがだったでしょうか。ラベルを読むコツを知っているだけで、飲む楽しみや選び方は、ぐっと違ったものもとなることでしょう。シャンパーニュを飲む機会があった時、ぜひラベルを観察してみてください。