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ワインのキホン

残ったワインの保存方法、未開封ボトルの保管場所を解説

残ったワインの保存方法、未開封ボトルの保管場所を解説

「飲み残したワインの上手な保存方法はありますか?」「未開封ボトルはどこで保管したらいいですか?」という疑問にお答えします。

ワインを冷蔵庫で保管・保存するのはOK?

未開封のボトルの場合、冷蔵庫での保管は理想的ではありません。しかし必要に迫られた場合の冷蔵保管は有効です。できれば横向きにして野菜室に入れましょう。室内で保管するよりはずっとよい方法です。

開封後のワインなら2~3日程度であれば冷蔵庫で保管して大丈夫です。

未開封ワインの正しい保管方法

未開封ワインの保管に理想的な条件は

温度12~15℃

湿度70~75%

温度変化や振動がない

紫外線が当たらない

以上の4つです。条件に当てはまる場所が準備できない場合は、上記にできるだけ近い場所で保管するようにしてください。自宅に蔵や床下のような冷暗所があれば利用するのが一手です。ない場合はワインセラーの購入が理想的です。とはいえこれらは多少ハードルが高いもの。現実的には冷蔵庫での保管になる場合があると思います。冷蔵庫で保管する場合の注意事項をまとめます。

未開封のワインを冷蔵庫で保管するには

冷蔵庫のドアポケットはNG

ドアポケットは開閉するたびに大きく振動します。ワインは振動を嫌いますのですぐに飲まない未開封ワインをドアポケットで保管するのは避けましょう

横向きに寝かせる

冷蔵庫は湿度が低く、コルクを乾燥させてしまいます。コルクは乾燥すると弾力が弱くなって隙間ができ、ワインの劣化リスクが高まります。発泡性ワインではガスが抜けてしまう原因にもなります。ワインショップでボトルが横に寝かせて置かれているのは、常にコルクをワインに触れさせて乾燥を防げるからです。

ちなみにスクリューキャップのワインは、コルクより密閉性が高いです。しかし空気の出入りがゼロなわけではありませんのでやはり横向き保存が無難です。

野菜室を使うか、上段に入れる

冷蔵庫の温度は2~5℃が適正といわれ、ワインの保存には低すぎます。適切な熟成を妨げないように温度・湿度が高めの野菜室(3~7℃)を使うのがベターです。冷蔵庫内は下に冷たい空気がたまりますので、野菜室が使えない場合は上段に入れましょう。

光が当たらないメリット

冷蔵庫には光を避けて保存できるメリットがあります。お酒の風味は光ですぐに劣化します。ワインだけでなく、ビールや清酒も光(紫外線)は禁物。蛍光灯や電灯などの光でも劣化しますからご注意ください。自然光の入る部屋に放置したり窓際に立て飾ったりするのは、お酒を日で焼いているようなものです。暗い場所で保管しましょう。

匂い移りに気を付ける

ワインは『香り』を楽しむのも醍醐味のひとつです。しかし匂いの強い食べ物などと一緒に保管していると臭いを吸収してしまいますのでご注意を。

一時的な保管方法と考えましょう

ワインにとって大きな温度変化は大敵です。また、28℃以上の温度は過度な熟成速度をもたらし、0℃以下では水分のみが凍結してしまいます。冷蔵庫は室温保管に比べればこれらのリスクを下げてくれますが、温度と湿度は理想よりも低く、振動もあります。年単位の長期保管には不向きです。冷蔵庫で保管する場合は早めに召し上がるようにしてください。繰り返しになりますが、長期保存を目的にするのであればワインセラーを購入しましょう。

開封済のワイン(飲み残し)を保存する方法

飲み残した、開封後のワインの保存方法をご紹介します。一度開けたら飲み切らないといけない、というのはごく一部のワインのはなし。通常のワインなら気軽に栓をして冷蔵庫に入れる保存方法が便利です。冷蔵庫保存で美味しく楽しむための注意点と、知っておくと役立つ飲み残したワインの保存方法をご紹介します。

残ったワインは冷蔵庫へ。2~3日ならOK

開栓したワインを保存する際の注意点として、必ず「低温」で保存する必要があります。2、3日なら冷蔵庫で大丈夫です。

「ワインは一度開けたら飲み切らないと酸化して傷んでしまう」ということを聞いたことがあるかもしれません。これは長い熟成を経たヴィンテージワインや、ごく一部の繊細なワインではその通りです。一般的なワインの場合も時間経過とともに開けたワインの味わいが変わっていくのは確かですが、最初のうちは、よりまろやかな味わいになったり、香りが豊かになったりと良い印象を抱く変化が多いです。 

開けたその場で飲み切れないとしても、栓をして冷蔵庫に保存をすれば「翌2~3日程度」であれば美味しく飲めることも多いです(その間も味わいの印象は変わっていきます)。スクリューキャップのワインだと再栓も簡単ですね。  

ボトルは立てて保存する

未開封のワインはボトルを寝かせますが、開封後の場合は立てて保存します。冷蔵庫で保存する場合は、香りの強い食品などの匂いが移ってしまわないようにご注意ください。また冷蔵庫のドアポケットなど頻繁に開閉する場所は振動が多いので、避けたほうがベター。とはいえドアポケットは収まりがよいのも事実ですから必ずというほどではありません。

ワインの酸化を防ぐことが大切

一度栓を抜いてしまったワインは、少しずつ味わいが変化することはお伝えした通りですが、上手く保存すれば「数日~1週間程」は楽しむことができます。せっかくなら長く楽しみたいもの。どうすれば上手く保存できるでしょうか?

一番大事なのは、ワインをできるだけ空気に触れさせないこと。栓を抜いたワインは、空気中の酸素に触れ、ゆっくりと酸化していきます。この酸化が進み過ぎると、ワイン本来の風味ではなくなってしまいます。ボトル内の空気の量が少なければゆっくり酸化が進み、多いと早くなります。酸化が進んでしまったワインを飲んだとしても、身体に害はありませんのでご安心ください。ただし、そのワイン本来の香りや味わいではなくなっていますので、おいしくないと思ったら、無理して飲むのはやめましょう。では、少しでも長くワインを楽しむための代表的な保存方法をいくつかみてみましょう。

ワインの保存グッズ

抜いたコルク <お手軽度★★★><おすすめ度★>

最も簡単な方法。抜いたコルクを瓶口に挿すだけ。開けたての状態を長く保つには不向きですが、特別な道具が不要なのでお手軽な方法です。開栓前と同じ向きにコルクを挿し戻すのがベスト。液面側だったコルクが膨らんで瓶口に挿しづらいときには、反対側から挿すと比較的スムーズに栓をすることができます。簡単ですが、他の方法に比べて酸化スピードは早いのが欠点なのでおすすめ度は★

アンチオックス <お手軽度★★★><おすすめ度★★★>

ワイン飲み残し専用のボトルキャップを使う方法。かぶせるだけで酸化を防ぎながらワインを保存するのに役立ちます。内部のカーボンフィルターがボトル内の揮発性成分と酸素が触れ合うのを抑制してワインの味わいをキープ。効果は5年続きますので買い替えの必要が少ないのもメリット。 

プルテックスアンチオックス
プルテックスアンチオックス

飲み残したワインの酸化を強力に防げるストッパー

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ボトル内の空気を抜く専用ポンプ <お手軽度★★><おすすめ度★★★>

ワインショップ等で手軽に購入できる真空ポンプを使った方法。手動タイプや電動タイプなど、ポンプの種類も色々ありますが仕組みは同じで、ボトルの中の空気を吸い出し真空に近い状態をつくり出します。持っていれば何度でも使えるので、大変便利です。

ワインセーバーブラック
ワインセーバー ブラック

飲みかけボトルの空気を抜いて保存

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アルゴンガスのスプレー <お手軽度★★><おすすめ度★★★>

ワインボトルの中に不活性のアルゴンガスを注入。ボトル内に残ったワインと酸素が接さないように気体の幕を張って酸化を防ぐ方法。ガススプレーはワインショップなどで購入することができます。ガスがなくなるまで何度も使えて便利。スプレーして栓をするだけなので力も必要なく、女性でも安心です。

アルゴンガスは消耗品ですが使える回数はなかなかのものです。長く使って少なくなったら買い足しましょう。

アルゴン ワインセーブ プロ
アルゴン ワインセーブ プロ

ワインを酸化から守るアルゴンガスのスプレー

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コラヴァン <お手軽度★><おすすめ度★★★>

開栓したワインを酸化から守るため専用に作られた『コラヴァン』を使えば、最も長期間味わいをキープできます。プロやワイン上級者向けのツールですが、熟成したワインを数日間かけて飲みたい場合など、様々なワインをより自由に楽しむことを可能にしてくれます。

コラヴァン ピボット
コラヴァン ピボット

長期保存を可能にする画期的な保管ツール

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スパークリングワイン(発泡性ワイン)の保存方法

スパークリングワイン(発泡性ワイン)はどうやって保存するのでしょう? 
スパークリングワインで一番大事なのは、何といっても「泡」です。炭酸ガスは、温度が低い方が水に溶けやすいので、冷蔵庫での保存は必需です。 
 
マッシュルーム型のコルクは一度抜いてしまうと残念ながら再栓することができません。 
ですから、スパークリングワインの保存には専用の「ストッパー」を準備する必要があります。ワインショップやネット店などでも販売されていますので、スパークリングワインをよく飲むならストッパーを持っておくと便利です。 

 

瓶内の空いたスペースが大きいほど泡は抜けてしまいますので飲み残した量が少ない方がガスは抜けやすくなります。ボトル半分程度の飲み残しであれば、ストッパーを使えば翌日でも十分炭酸を楽しむことができます。 

ノーマルなスパークリングワイン用ストッパー <お手軽度★★★><おすすめ度★★>

スパークリングワイン用のストッパーには色々な種類がありますが、「かぶせるだけ」のシリコン製ストッパーが便利です。 ストッパー自体の高さが低いので、冷蔵庫に立てるときに、ドアポケットの高さが足りない!なんてことも起こりません。

シリコン シャンパンストッパー
シリコン シャンパンストッパー

冷蔵庫保管しやすいスパークリングワイン用ストッパー

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モトックスロゴ入りスパークリングワイン用ストッパー
モトックスロゴ入りスパークリングワイン用ストッパー

スパークリングワインをよく飲む方の必携品

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酸化防止機能つきストッパー <お手軽度★★★><おすすめ度★★★>

ワイン飲み残し専用のボトルキャップ「アンチオックス」のスパークリングワイン用。栓するだけでガスの逃げを防ぎながら、内部のカーボンフィルターがワインの酸化を防ぎます。 

プルテックス アンチオックス シャンパン
プルテックス アンチオックス シャンパン

飲み切れなかったスパークリングワインを酸化から守る

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空気加圧タイプ  <お手軽度★★><おすすめ度★★>

通常はワインボトル内の空気を抜くためのポンプに、逆に瓶内に空気を入れて加圧する機能がついているモデルを使います。加圧によってガスの逃げを極力減らすことができますが、酸化の原因となる空気を瓶内に入れることになるため、数時間の保存に適しています。ガスの抜け防止力はとても優秀です。 

ワインセーバー
ワインセーバー

飲みかけボトルの空気を抜いて保存。スパークリングワインにも対応モデル

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ズィッシュ(zzysh) <お手軽度★><おすすめ度★★★>

一般的な方法としてはこのツールが最強。スパークリングワインの保存を目的に作られた『ズィッシュ』を使えば、アルゴンガスと炭酸ガスの混合ガスでボトルを加圧できます。炭酸の気抜けと酸化の両方を強力に防ぐことができますので、飲み残したそのままの状態を1週間程度キープすることができます。本体と専用のガスカートリッジが必要ですのでお手軽度は低めです。

ズィッシュ
zzysh(ズィッシュ)シャンパンプリザーバーセット

飲み切れなかったスパークリングワインの炭酸と風味をキープ

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ボトル1本を最後まで美味しく飲みきりたいですよね。飲み残したワインを上手く保存することで、長く楽しむことができますので。ぜひ実践してみてください。

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