最初に、準備ができているかチェックしましょう
さて、シャンパーニュ(シャンパン)に代表される、スパークリングワインのコルクの開け方を解説していきます。スパークリングワインは瓶の内圧が高いため、コルクの飛び出しや噴きこぼれに注意しながら安全に開栓しましょう。まずは上手に開けるコツ3つから説明していきます。
<準備1>振動させたり、衝撃を与えたりしない
炭酸を含む飲みものですから、振動や衝撃をあたえると開けた時にワインが噴きこぼれてしまいます。乗り物で運んだり、何かにボトルをぶつけてしまった後のような場合は冷たい場所に静置してから開けるようにしましょう。
<準備2>よく冷やしておくこと
炭酸は温度が低いと液体に溶けやすい性質です。ですから冷えていると瓶内の圧力が弱まって上手に栓を抜くことができます。逆に冷えていないと噴きこぼれやすくなります。振動させたり、衝撃が加わった場合はとくによく冷やすようにしましょう。このあたりはビールや炭酸飲料と同じ要領です。
<準備3>ふきんを準備しましょう
思わぬコルクの飛び出しに備えて、開栓は気をつけて行いましょう。ふきんを使えば安全に開けることができますのでおすすめです。慣れるまではできるだけふきんを使いましょう。
シャンパン、スパークリングワインを開けていきましょう
①、②栓の周りを覆っているシールをはがす
たいていの場合、切れ込みが入っているのでそこからはがします。
③コルクに『ふきん』をかぶせる
万一の噴きこぼれやコルクが飛んだ場合の危険防止になります。
※画像では説明のためふきんを使っていませんが、必ずかぶせた状態で行いましょう。
④ふきんの上から、片方の手でコルクをしっかり握る
親指:栓の頭を上からしっかり押さえます
人差し指:栓の側面をしっかりと握ります
中指~小指:瓶の首の部分を軽く握ります
この持ち方のまま、針金をゆるめます。
ゆるんだら、瓶に固定されている輪の部分を広げて下さい。このとき炭酸ガスの圧力でコルクが不意に飛びだすことがあります。必ず3.の要領で、ふきんの上からコルクを押さえて針金をゆるめてください。※針金はゆるめるだけで取り去る必要はありません。
⑤もう片方の手で瓶の底または下側を握る
⑥はふきんを使ったときの状態です。
⑦瓶を回す
コルクを回すとコルクが折れてしまうことがあるため、必ず瓶の方を回します。 この時、握っているコルクはしっかりと手で固定しておいてください。瓶を回すと、コルクが瓶内のガス圧で自然に上がってきます。最後までコルクを押さえ続けてください。手を瓶から放さないようにご注意ください。
⑧コルクを少し傾ける
コルクの底が瓶口近くまで上がったら、コルクを少し傾けます。瓶口とコルクの底に隙間ができて「シュ」と穏やかな音でガスが抜けると成功です。
⑨開栓完了!
「吐息のような」音が出せるようになったら上級者です。場を盛り上げるためにあえて『ポンっ』と音を鳴らしたい場合は、隙間を作らずガス圧にまかせて勢いよく開栓すると音が鳴ります。ただし、コルクが飛ぶ事故や、噴きこぼれにつながりやすいです。特別な理由がない場合はマナーを守って静かにスマートに開けましょう。
瓶口の向きにご注意ください
万一コルクが誤って飛び出さないとは限りません。開栓作業中は、瓶口を人や割れるもの(ガラス製品など)の方向に向けないようにしてください。
コルクが固くて瓶が回らない場合は
決してスクリュー型のワインオープナーを使用しないでください。瓶口にかかった負荷で瓶が割れて、破裂を起こします。コルクが固い場合は根気強く瓶を回すか、スパークリングワインの専用のオープナーを使います。
スパークリングワイン用オープナーの使い方
コルクが固くて瓶がどうしても回らないときは、専用の道具でコルクを回して抜きます。危険ですから決して工具などを使わないようにしてください。
1.指を離してもコルクが上がってこないことを確認し、ボトルを平たいところに置きます。
2.針金(ミュズレ)を取り除き、コルクにオープナーをセットしてふきんをかけます。
3.ふきんの上からレバーを握り、コルクを回転させるとガス圧でコルクが上がってきます。
4.コルクがあがってきたら、レバーを斜めに倒します。『シュ』と音がしたら成功です。※レバーを回すとすぐにコルクが飛び出す場合もあります。必ずふきんをかぶせて行いましょう。
以上がスパークリングワインの正しい開け方でした。くれぐれも事故が起きないように、上手に開けて、美味しいひと時を!
ワインの開け方が気になる方はコチラ