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ワインのキホン

グラスを回すと味が変わる!?スワリングの効果と方法

グラスを回すと味が変わる!?スワリングの効果と方法

「ワインを飲むときにグラスをくるくる回すけどあれは何?意味あるの?」と思った方もいるのではないでしょうか。ワインをグラスの中で回す動作を「スワリング」といい、ワインの味わいが各段に引き上がります。そこで今回はスワリングについて紹介します。

スワリングとは

ワインをグラスの中で回す動作です。

スワリング(swirling)は、英語の「swirl」という動詞からきています。「渦を巻く」や「ぐるぐる回る」といった意味で、液体や空気が円を描くように動く様子を表します。

ワインをグラスの中で円を描くように回すことで、ワインの味わいを豊かにする効果があります。

スワリングの目的

スワリングすることで、ワインは空気を触れさせて酸化が促進され、香り成分の揮発によってアロマと味わいは最大限に引き出されます。ワインに含まれる様々な成分が空気と反応し、より複雑で深い香りを感じられるようになります。

スワリングの効果

1.アロマの解放


ワインの中には様々な香り成分が含まれています。スワリングによりこれらが空気に触れると揮発しやすくなります。ワイン本来の香りが解放されて、より魅力的に感じられるようになります。

2.味の調和


空気がワインに触れることで、酸味やタンニンが柔らかくなり、全体的な味のバランスがよくなります。そしてワインが口中でよりスムーズに感じられるようになります。

3.ワインの特徴を観察する


スワリングによってワインがグラスの壁に触れることで、ワインの「涙」をみることができます。涙の量や長さはワインのアルコール度数や糖分の含有量が多いと大きくなり、それでワインの特徴を知る手がかりとなります。

スワリングするワイン

スワリングは、赤ワインと白ワインの両方で効果があります。赤ワインの場合、特にタンニンを多く含むものは空気に触れさせることで、柔らかく、飲みやすくなります。

一方で白ワインでも、特に香り高いものや、少し重めのボディのものは、スワリングによってその特徴をより引き出すことができます。

ただし、ヴィンテージワインで熟成を重ねたものに関しては慎重になる必要があります。古いワインはその繊細なバランスを崩しやすいため、スワリングを行うことで香りが飛んでしまうケースがあります。ですからこのようなワインの場合はグラスに注いだ後、自然に空気に触れさせることで徐々に香りが開いていくのを楽しむのが一般的です。
まずは軽くスワリングをして香りを確かめ、必要に応じて徐々にその回数を増やしていくと良いでしょう。また、非常に古いワインや、特にデリケートなワインの場合は、スワリングしない判断も重要です。

それと、スパークリングワインの場合も繊細な炭酸が抜けてしまうため基本的にはスワリングせずそのまま楽しみましょう。

スワリングの実践方法

  1. グラスをテーブルに置いたまま、脚の部分を軽くおさえて軽く円を描くように回します。ワインがグラスの中で均等に動き、空気と触れ合います。
  2. スワリングにスピードはいりません。勢いあまってワインが飛び出ないように注意しましょう。最初は2~3回転が目安です。
  3. スワリングの際は周囲の人に配慮し、仮に飛び散った場合でも自分に向くように『内回り』の方向に回すのがマナーです。右利きの方は半時計周り、左利きの方はその逆です。
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