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Craft Sake

皇国晴酒造株式会社

富山県

黒部の豊かな自然の中、日本名水百選の名水が光る酒を醸す蔵

日本名水百選の名水が湧き出る黒部の酒蔵

富山県黒部市の東部のまち、生地(いくじ)。

50メートルほどで富山湾を臨み、黒部川の最下流に位置するこのまちで、明治15年より皇国晴酒造がはじまりました。北アルプスの雪解け水が地下から湧き出た水は、「清水(しょうず)」と呼ばれ、日本名水百選に選定されています。

 

蔵の敷地内には生地地区の清水の1つである「岩瀬家の清水」があり、創業以来、この名水を仕込水として、酒造りを続けています。

皇国晴酒造の造る銘酒「幻の瀧」も、この名水無くしては生まれませんでした。

 

「毎日気軽にのんでいただける美味しいお酒」をお届けしたいと、皇国晴酒造が大切にしている酒造りのこころを持ち続け、昔ながらの酒造りを大切にしながらも、研究熱心な現当主のもと、新しいことにも積極的に取り組んでいます。

自然の恵み、水と共にに生きる

3000メートル級の山々がそびえたつ北アルプス。降り積もる雪から解け出した水が、地下へと少しずつ滴り落ち、長い時間をかけて、富山湾のまち、生地(いくじ)に湧き出ています。

 

生地地区には全部で20か所の湧水スポットがあり、湧出量や水質、味わいがそれぞれに異なります。水温は1年を通じてほぼ13℃前後で、適度なミネラルを含んだ「おいしい水」として親しまれており、飲料水にはもちろん、野菜を洗ったり冷やしたりなど生活水としても重宝され、大切に守り続けられています。

 

生地の清水の1つ、「岩瀬家の清水」は蔵の敷地内にあります。この名水を米洗いから仕込、蔵内の掃除にまで贅沢に使用できるのは、皇国晴酒造の特権です。この名水、滑らかで柔らかな軟水で仕込んだお酒は、体にすっと馴染むように心地よく、ずっと飲み続けたくなるお酒です。

 

■正式名称

環境省選定・日本名水百選 黒部川扇状地湧水群「岩瀬家の清水」

目の前に広がる「天然のいけす」富山湾

黒部と言えば、黒部渓谷や黒部ダムと山の中を想像する方も多いかもしれませんが、蔵の前約50m先に広がるのは、ブリやホタルイカで全国的にも名を馳せている富山湾。「天然のいけす」とも呼ばれているほど魚介類が豊富な富山湾に面した、黒部市生地(いくじ)は、漁師まちの一つでもあります。

 

特に、黒部の漁場は、急激に深くなる地形にあって、流れは速く波も荒いです。そのため、高い漁業技術が求められますが、ここで揚げられる魚は身が引き締まりおいしさには定評があります。また、複雑な地形から漁獲される魚等も200種類程度と豊富です。

 

当主の岩瀬新吾(いわせ しんご)さんは、「みずのかたち」は程よく酸味があり、すっきりした味わいで何杯でも飲み続けられるこのお酒は、春から夏の白エビや冬のベニズワイガニとのペアリングが最高とのこと。その土地のお酒とその土地でとれるものの相性が抜群によいということからすれば、「みずのかたち」はぜひ海のものと合わせていただきたいお酒ということになります。

 

富山県内第1号の女性杜氏

2022年秋より杜氏に就任された岩瀬由香里(いわせ ゆかり)さん。和歌山県のみかん農家出身で、広島大学在学中に卒業論文研究の為一年間国税庁醸造研究所(現独立行政法人酒類総合研究所)で麹の遺伝子の勉強をしつつ酒業界の方々とも交流し酒造りに対する興味を深め、皇国晴酒造の現当主岩瀬新吾(いわせ しんご)さんともその時にご縁があり、富山県黒部に。

 

これまではご主人の新吾さんの酒造りを支えてきましたが、学生時代の夢が叶い、富山県内で第1号の女性杜氏となった由香里さん。2児の母でもあり、「我が子を育てるように愛情込めてお酒を造って参ります」と酒造りに対する思いを語ってくれます。

 

水は自然からの恵みですが、お酒は人が造るもの。

ご主人との2人3脚での酒造りには、自然の恩恵に対する感謝やこの黒部市生地を守りつづける人々への尊敬や愛情が溢れています。

「みずのかたち」をラベルに表す

「みずのかたち」。そのネーミングはモトックス和酒開発部内で皇国晴酒造のお酒の特徴を語り合っている際に生まれたものです。メンバー一同ここのお酒がなんの違和感もなくするっと喉を滑り落ち、人の体の中に染入る様に感動し、その水そのものを表現しているともいえるこの酒の味わいをボトル外装から見てわかるようにしたいと取り組んできました。ラベルのモチーフは蔵の中の井戸に湧き上がるピュアで太陽光線をうけキラキラ光る水の形をデザインしたものです。