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イタリア ロンバルディア

アジィエンダ・アグリコーラ・フェルゲッティーナ

Azienda Agricola Ferghettina

フランチャコルタを知り尽くした“職人”が自社ブドウのみを使用し匠の技で造り出す、フランチャコルタの最高峰!

フランチャコルタのベテラン職人が自身で立ち上げたワイナリー。

1991年創立と比較的新しいワイナリー。

「ベッラヴィスタ」で18年間、長きに渡り栽培・醸造責任者を務め、その名声を確立した立役者といわれるロベルト・ガッティ氏の情熱の下、わずか5haの畑からスタートしました。

氏の哲学である「エレガンスとフィネス」が最大限に表現された素晴らしい味わいは、創立後間もない時期より評判となり、1997年の「サテン」がガンベロ・ロッソでいきなり最高評価3グラスを獲得(1999年でも再度獲得)。

さらに、「3グラスのフランチャコルタの中で一番素晴らしい」「ベスト・バイ・フランチャコルタ」と評価されるなど、注目を浴びるまでになりました。

自社ブドウ元詰フランチャコルタ(小規模・家族経営ワイナリー)

 カ・デル・ボスコ、ベッラビスタなどが他業種からビジネスとしてワイナリーを興し、名声を得たのに対し、地元の人間が興した蔵といえます。全て自分の手の届く範囲でつくりあげます。
わずか5haの畑からスタートしたフェルゲッティーナは、瞬く間に成長を遂げました。
フェルゲッティーナは、販売プロモーションやマーケティングはお世辞にも得意とはいえないが、それだけに、“知る人ぞ知る、素晴らしいものをやっと探し当てることができた”という喜びを味あわせてくれる存在感をもちます。大きな会社のような大量生産ではなく、家族で力を合わせて丁寧に造った温かみのあるワインは、世間の人々の心を捉え、大きな宣伝を行ったわけでもないのに、口コミで評判のワインとなりました。
現在はミラノの醸造大学を卒業した娘のラウラさんが醸造だけでなく経営面でのサポートや、ロベルト・ガッティ氏の苦手なプロモーション活動を助けています。

フランチャコルタの名声を築き上げた職人

フランチャコルタのベテラン職人。

無口で働き者で、「頑固職人」を絵に描いたような性格。生まれも育ちもフランチャコルタ、そして仕事もフランチャコルタという根っからの地元人。
23歳で、著名なフランチャコルタの生産者「ベッラヴィスタ」で醸造・栽培の責任者に抜擢され、家族でベッラヴィスタに住み込みながら、およそ18年間、その高い品質と名声を築き、そして支えてきた経歴を誇ります。

フランチャコルタ歴は40年を超える長い経験になり、フランチャコルタというワイン自体の、瓶内2次醗酵を始めてからの経験・歴史がそれ程ない頃から、彼は、自身の経験と勘、そして自分の舌を信じてここまできました。自社のワイナリーだけでなく、フランチャコルタ地区の礎を築いたともいえる人物です。

オーナー醸造家 ロベルト・ガッティ氏 オーナー醸造家 ロベルト・ガッティ氏

頑固一徹、多くを語らない職人

ロベルト・ガッティ氏
働き者の無口な職人、人見知り。ゆえに、ワイナリーも販促物、PRなどマーケティングはあまりうまくないこだわりの生産者といえます。ベッラヴィスタで20年近く、醸造責任者として、家族共々住み込み一手にその名声を支え、彼をなくして今のベッラヴィスタの品質・名声は考えられない程重要な人物。小さな頃からフランチャコルタに関わってきたベテラン職人で、その経歴は40年以上。性格は、職人気質・頑固一徹のおっちゃん。働き者、人見知り、口数が少なく、経歴は人に話したがりません。怒っているのかと思いきや、ただ人と話をすることをしたがらないようで、慣れてくると話しかけてきます。
 ロベルト・ガッティ氏曰く「良い年は誰でも良いワインを造ることが出来る。しかし、フェルゲッティーナでは困難といわれるヴィンテージでも、良年に引けをとらない良いワインを造ることができ、それに対して絶対の自信がある。」

フェルゲッティーナの次世代を支える「後継者」

 幼い頃よりベッラヴィスタの中で育ち、彼女にとってフランチャコルタは非常に身近なものだったといいます。(天才エノロゴ、ルカ・ダットーマ氏がベッラヴィスタに修行に来ていた時に面識もあったよう。)

 ミラノの醸造大学を卒業後は、父の立ち上げたワイナリーであるフェルゲッティーナを手伝い、今やワイナリーの方針、品質管理などは父ロベルト・ガッティ氏とラウラさんが相談して決めるほどにまで成長しました。また無口な父親にかわってマーケティングなどを一手に担っています。人当たりがよく、仕事熱心で真面目な女性です。ラウラさん自身がフェルゲッティーナのワインのように純粋で素直、そして家族愛にあふれた環境で育ったと感じさせてくれます。

ラウラ・ガッティさん ラウラ・ガッティさん

驚くほどの上品さ。澄み切ったフランチャコルタ

フェルゲッティーナのフランチャコルタには明確なスタイルがあります。それは

・純粋さ
・熟成美
・繊細さ、上品さ

 

彼らが理想とするスタイルを実現するため、いくつもの信念を彼らは掲げ、実践しています。

 

①通常のフランチャコルタ生産者はフランチャコルタを造る際、「白ワインとして完成されたもの」を選択しますが、フェルゲッティーナでは瓶内二次醗酵をする前にタンクを選別する際、酸度が高いものを選ぶ。長期熟成を経て、結果フェルゲッティーナの素晴らしい品質のフランチャコルタになるため。
②通常のブリュットにしろ、門出のリキュールにしろ、ヴィンテージをまたいで醸造することは絶対行いません。
③良いヴィンテージならどの生産者でもそれなりの品質のワインを造るが、悪いとされるヴィンテージでも本当においしいワインを造る。
④ とにかく自分達が納得できる上品、かつ繊細なワインを造る

 

また、コストパフォーマンスに優れていることも彼らのワインを特徴付けています。
「他のフランチャコルタではヴィンテージものは高いのに、何故フェルゲッティーナはこんなにもリーズナブルなのか?」という質問に対して彼らは、
「私達が造る全てのフランチャコルタには区別がなく、どれも本当に良いものを目指して造っています。ブリュットもエクストラ・ブリュットも、キュヴェは違えども、収穫されるブドウのコストやボトルをはじめとした資材の価格、その他諸経費はどのワインも同じです。違うのは熟成にかかる保管コストだけなんです。」
こんなところにも正直さを隠さない。フェルゲッティーナのワインは、純粋な心を持った家族愛が詰まったフランチャコルタなのです。

贅沢極まりない選別・独自の熟成美

 フェルゲッティーナのフランチャコルタの最大の特徴の1つ、「限りなく上品で繊細、澄み切った」味わい。これにもちゃんとした理由がありました。
 まず、フェルゲッティーナではフランチャコルタに使用するブドウは、樹齢が10年以下の樹から収穫された房は使用しません。そして収穫されたブドウのうち、半分、つまり50%のブドウは、何と他の生産者に売却します。それだけに残されたブドウは高品質なものばかりになりますが、それにしても勿体無い…と感じます。
 次に驚きなのが、圧搾。イタリアに2台しかないという「マルモニエ」という圧搾機を使用します。この圧搾機を使う利点は、優しくブドウを搾ることができ、実の嫌な部分を抽出することなく、きれいな果汁を搾れます。
 しかしそれだけではありません。フェルゲッティーナで搾る果汁は、ブドウの僅か35%のみ!フランチャコルタの規定では65%まで搾ることが認められているのですが、こんな贅沢な搾り方は他で聞いたことがありません。搾った果汁の色は、他では見たことのないほどの透明感。既にワインのような輝きを持つ、本当にブドウの美味しい部分だけが閉じ込められた果汁です。搾り終わったブドウの実が、まだ丸いままで残されているところを見ると、本当に勿体無い・・・と感じてしまいます。
 フェルゲッティーナでは最初に50%のブドウを売却していますから、結果として収穫されたブドウ全体から得られる果汁の量は、僅かに17.5%と、2割に満たないのです。
 これがフェルゲッティーナの「純粋」な味わいの最大の武器でしょう。

 

●圧搾機「マルモニエ」
・圧搾用の専門機器(イタリアでは2台のみ、もう1つはLa Montina 社)

・4回圧搾作業を行う(1回30分×4回)
・「マルモニエ」により、ブドウの35%のみを搾る(フランチャコルタの規定では65%まで使用可能)
(大前提として、収穫したブドウの半分を他の生産者に売却するので、得られるモストは全収穫ブドウの17.5%のみ)

●醗酵
・ステンレス・タンクを使用(7,500Lと16,500L)
・醗酵は畑ごとにタンクを分けて行う → タンクごとにどれが良いか判別できる
・16~18℃で7~10日間アルコール醗酵
●熟成
・アルコール醗酵後、不純物を取り除き、そのままステンレス・タンクで収穫の翌年3月まで熟成

●選別
・サテン、エクストラ・ブリュット等にするものを、タンクごとに試飲して決定

●時が育む、熟成というワイン美
 搾り終えた果汁は各区画に分けて醗酵、個別で60回程醗酵が行われます。その後全てのタンクを試飲し、どの区画をどのワインにするか選別します。その時に重要になるのが「酸とミネラルの美しさ、そして持続性」だそうです。
その後は瓶内2次醗酵に移りますが、フェルゲッティーナのもう1つの魅力である熟成美がここから生まれます。 通常のブリュットでは、フランチャコルタの規定の18ヶ月に対し24ヶ月と長く、特にエクストラ・ブリュットに関しては、規定の36ヶ月に対し72ヶ月という、倍の年月を熟成させています。
これは単に長くしたのではなく、様々な熟成期間を試した上で、一番良い品質を見極めたそうです。しかし品質を追い求めるとはいえ、経営面のことを考えると、そのこだわりには脱帽します。

 

●瓶内二次醗酵・熟成
・ブリュット  :24ヶ月以上熟成(規定では18ヶ月以上)
・サテン    :36ヶ月以上熟成(規定では30ヶ月以上)
・ロゼ     :36ヶ月以上熟成(規定では30ヶ月以上)
・エクストラ・ブリュット:72ヶ月以上熟成(規定では36ヶ月以上)
 ※ ただし、本来、ブリュットはもっと熟成期間を長くしたいが、取引先からオーダーが日々入るため、それを許さない。将来的には36ヶ月程熟成を模索(すでにハーフとマグナムは36ヶ月熟成)。

門出のリキュール

 フランチャコルタのワイナリーは通常、瓶内二次発酵熟成が行なわれてからデゴルジュルマンされ最終瓶詰め前に複雑味を与えるため香りのついた甘口リキュール、古いヴィンテージ白ワインに糖を加えた物を門出のリキュールとして使用し規定の糖分を与えています。
 しかしフェルゲッティーナは、同じワインで糖を溶いたものを使用。これは、ここのフランチャコルタの持つ自然の香り、何も足さないニュートラルで繊細な香りを表現する事が、ワイナリーとして最重要と考えているためです。

ピラミッド型ボトルの秘密

フェルゲッティーナは特許取得している特殊なピラミッド型のボトルを採用しています。このボトルは、滓と触れる面積を広げ熟成による味わいにコクと旨味を一層深く感じることができるよう、細かく計算された形状になっています。泡立ちもきめ細かく、非常に洗練された余韻の長いフランチャコルタに仕上がります。

複雑なテロワールが現れた、高品質なブドウ

 良いワインは畑からといいます。フェルゲッティーナの高品質なフランチャコルタの基礎は、畑での仕事にあるといえます。ワイナリー設立当初は5haだった畑も、現在は110haまでになったが、今でも畑の植樹から栽培の管理まで全てフェルゲッティーナで行っています。
 しかし、一言で自社栽培を行っているといっても、その管理はとても大変なもので、畑は8つの村にまたがり約80ヶ所も存在し、栽培管理はもちろんのこと、収穫まで全て個々に行う必要があります。
 「ではこの多種多様な畑を所有する利点は何か?」
 それは、畑によりブドウの質が異なるので、良いブドウだけを選べること、そしてヴィンテージの良し悪しに左右されにくいことといいます。収穫までの全ての苦労はワインため。フェルゲッティーナのワインが素晴らしい理由の1つがここにあります。

 

●栽培管理
・植樹密度:5,000本/ha(列間2m、樹間1m)
・仕立て :ほとんどがグイヨ

フランチャコルタという、特異な地域

 フランチャコルタはブレーシア県の19の自治区にまたがる地区で、とても特殊な地域です。幅はおよそ22km、南北に15kmほどの小さな盆地のようなこの地区は、遥か昔、高さが数百mもある大きな氷河がアルプス山脈から徐々にこの地域まで押し寄せ、この土壌を削って生まれました。
 その証拠にこの地域は、周囲が氷河で押しのけられた土壌で出来た小高い丘に囲まれており、また地面が削られたことで多様な年代の層が現れ、小さな区画毎で、実に多様で複雑な土質に富んでいます。
 この氷河はその後溶けてなくなりましたが、その溶けた水がフランチャコルタ地区のすぐ北にあるイゼオ湖の水となりました。その水深はとても深く、氷河で掘り下げられた結果、一番深いところで約250mもあります。
 イゼオ湖がフランチャコルタに与える影響はとても大きく、水深が深いことで水の温度変化が一年を通して少ないがために、アルプス山脈から吹き降ろしてくる冷たい風の温度調節を果たしてくれます。おかげで普通なら寒さでオリーブが育たない北イタリアでも、収穫できており、ブドウ樹にも大きな恩恵をもたらしているのです。
 2008年現在、フランチャコルタの製造者は86社、栽培面積は約2,100haで、年間瓶詰めされるワインは約830万本に上ります。
 このような特徴的な生産地であるが故に、この地域から外は全くフランチャコルタには向かず、生産範囲を広げることは不可能です。生産量も将来的増える量は限られております。シャンパーニュが年間3億本以上瓶詰めされていることを考えれば、とても小さな生産地域ですが、その分ワインは複雑な土壌により、それぞれが全く異なった味わいをみせ、1つの生産者内でさえも区画により、ワインが異なった顔をみせます。それがフランチャコルタの魅力ともいえます。

口コミで高まる人気。有名レストランのお気に入りに

彼らの造るワインの素晴らしさが口コミで広がり、特にオリジナリティや差別化を求めるイタリア国内のこだわりレストランが、フェルゲッティーナのフランチャコルタの取り扱いを求めて注文が殺到しています。

ミシュラン3ツ星の「ダル・ペスカトーレ」や、2ツ星の「ダ・ヴィットリオ」をはじめとした著名なレストランで愛されています。最近ではその素晴らしさが日本の愛好家の間でも認知されはじめてきました。

実力を証明する数々の著名ワインガイド受賞歴

●サテン(ヴィンテージ毎の評価)
1997年:ガンベロ・ロッソ誌 最高評価3グラス、フランチャコルタの中で一番素晴らしいと評価
1999年:ガンベロ・ロッソ誌 最高評価3グラス
2004年:ガンベロ・ロッソ誌2011年度版 最高評価3グラス

 

●エクストラブリュット(ヴィンテージ毎の評価)
1997年:ドゥエミラヴィーニ誌 最高評価5ブドウ房
1998年:ガンベロ・ロッソ誌 最高評価3グラス
2000年:ドゥエミラヴィーニ誌 最高評価5ブドウ房
2001年:ドゥエミラヴィーニ誌 最高評価5ブドウ房/「Cucina & Vini」で645スプマンテ(甘口はなし)の参加のうち、最高評価19銘柄の5ツ玉の1つ/2009年度AIS主催の国際コンクール「スプマンテ部門」でファイナリスト(3銘柄のうちの1銘柄)

2004年:ガンベロ・ロッソ誌2011年度版 最高評価3グラス
2005年:ガンベロ・ロッソ誌2012年度版 最高評価3グラス&最優秀スプマンテ(1銘柄のみ)・同時受賞

(1)フランチャコルタ ブリュット(Franciacorta Brut)熟成:24ヶ月
料理:魚~肉でも幅広く(ワイナリー近くの寿司レストランで、1週間に36本売れているとの事)ブリュットは、ワイン法でヴィンテージをまたいで瓶詰めすることができるが、フェルゲッティーナではヴィンテージをまたぐことは無い。
一番多くのお客様に行き渡るワインなのでフェルゲッティーナらしさであるエレガンスとフィネスをベストプライスで提供。

 

(2) フランチャコルタ サテン(Franciacorta Saten)熟成:36ヶ月
料理:魚~肉でも幅広く、特に日本の会席料理にも合わせられる繊細さを持つ。
食中酒を意識しており、ガス圧は低く4気圧ほど。繊細な料理にも合わせられる。
他のカテゴリーのスプマンテとは一味違うフランチャコルタのフィネスを最大限に表現。

 

(3) フランチャコルタ ロゼ(Franciacorta Rose)熟成:36ヶ月
料理:ジビエは除くが、アンティパストからメインまで通せる。特にサラミとの相性は抜群。

 

(4)フランチャコルタ エクストラ ブリュット(Franciacorta Extra Brut)

熟成:72ヶ月
料理:魚~肉でも幅広く、アンティパストからセコンド辺りまで通せる。バターやチーズ、クリーム系料理と相性がよく、特にワインのイースト香と、チーズの醗酵香と共通点があるのか、抜群の相性を誇るが、食べ過ぎるので要注意。

 

フランチャコルタの「熟成美」。

酵母と一緒に6年間熟成。通常規定でミレジマートは収穫後から37ヶ月以上後に出荷され、且つ30ヶ月は、瓶内酵母熟成を行う事となっている。フェルゲッティーナは、このエクストラ・ブリュットを作り始める際に36、40,46,50ヶ月、60ヶ月、と酵母熟成段階で何度も試飲を実施。そして納得できる熟成期間に行き着いたのが72ヶ月熟成。通常ならば37ヶ月で出荷できるものを規定にこだわらずフェルゲッティーナの最高の熟成美を表現したいという思い入れがある。この最高点を見極めるのもフランチャコルタに人生のほとんどを費やしてきたガッティ氏の経験に裏づけられている。

●ワイナリー名の由来
前のカンティーナ(醸造施設)のあった場所名がFerghettinaであったのでそこから命名されました

 

●ラベルのロゴの由来
FranciacortaのFとFerghettinaのFの、ダブルFをベースにデザインされました