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- フランス ボルドー
シャトー・ローザン・ガシー
Chateau Rauzan Gassies
キエ家によって改革が進められている2級シャトー
その歴史は中世にさかのぼる
メドックに位置するガシーの貴族の館の起源は中世にまでさかのぼります。当時の領主は、代々シャトー・マルゴーの城主に仕える騎士でした。1661年にド・ローザン氏がこの地を購入し、ワインで名声を築きました。そして、その後、1785年に領地が分割されて、ローザン・ガシーの畑が生まれたのです。
1855年のメドック格付けで2級に選定され、1946年からキエ家(Famille Quie)の所有となりました。キエ家はシャトー・クロワゼ・バージュ、シャトー・ベロルム・トロンコワ・ド・ラランドのオーナーも務めています。
戦後の難しい時期を乗り越え、ポール・キエ(Paul Quie)氏により、畑の改良がおこなわれ、1968年に経営を引き継いだ息子のジャン・ミッシェル・キエ(Jean-Michel Quie)氏が、その改革を完成させました。
現在、ジャン=ミシェル・キエ氏は二人の子供と共にシャトーに情熱を注いでいます。
マルゴーの町の近くにあるシャトー
比較的小さめのシャトー
マルゴーの北部に位置し、シャトー・マルゴーやパルメ、デュルフォール・ヴィヴァンに隣接しています。土壌は深く堆積した砂礫の区画と、砂と砂礫の区画。栽培面積が28.5ha、生産量は80,000本程と、格付けシャトーの中では比較的小さい方に属しています。
栽培ブドウは、カベルネ・ソーヴィニヨン65%、メルロー25%、プティ・ヴェルド5%、カベルネ・フラン5%。
熟成はオーク樽にて平均12か月行い、新樽の使用は50~55%です。
こじんまりとしたシャトーのセラー
かつての評価が変わりつつある
かつては2級には見合わないシャトーと評価されていた時期がありました。ロバート・パーカー氏が「かつては最も期待を裏切る悪名高きボルドーの格付けシャトーのひとつであった」「1961年~1997年まで試飲したワインは凡庸で、1855年の格付け2級のシャトーとしては許されざることであるとしか言いようがない」と表現する程でしたが、2011年以降は他の格付けシャトーと同様の高いポイントを獲得するようになっています。
シャトーのラインナップ
ファーストワインのシャトー・ローザン・ガシーに加え、セカンドワインとして、ガシー(Gassies)を造っています。以前のセカンドラベルは、シュヴァリエ・ド・ローザン・ガシーでしたが、変更になった模様。またオー・メドック区画からロルム・ド・ローザン・ガシー(L'Orme de Rauzan Gassies)が生産された年もあります。
クラシックなスタイルのローザン・ガシーのラベル