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- フランス ボルドー
シャトー・ベルグラーヴ
Chateau Belgrave
大手ネゴシアン、ドゥルト社のもと、大掛かりな改革が進行中
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狩猟の為の別荘としてスタートしたシャトー
シャトー・ベルグラーヴは18世紀、狩猟用の別荘として建てられましたが、その後、クータンソー家の元、ワイナリーとして目覚ましい発展を遂げます。
「ベルグラーヴ」の名称は1845年に登場します。ボルドーのネゴシアン、ブリューノ・ドヴェス氏は、上質な礫質テロワールを有効活用しながらブドウ畑の整備・改編を進めました。そして、同氏によって、別棟および樽貯蔵庫と醸造庫が整備され、以前は狩猟用のお屋敷が建っていた場所に現在の城館建物が建築されました。
1855年の格付けではクータンソーの名で第5級の認定を受けており、ベルグラーヴの名が最終的に使用されるようになるのは20世紀初頭、マルセル・アリベール氏の時代です。同氏はクリュ・クラッセ組合の創設者でもあり、30年にわたって同ドメーヌの所有者として運営管理に取り組みました。
1979年からはボルドーの大手ネゴシアン、ドゥルト(Dourthe)社が経営しています。
所有面積
59ha ※2018年時点
年間平均生産量
200,000本 ※2018年時点
シャトーでは改築の15年計画が進行中
サン・ジュリアンとは小川を隔てただけのサン・ローランに位置するシャトー・ベルグラーヴ。メドックで最も古いクリュのひとつに数えられます。
多様性に富んだ土壌を有し、標高23〜26メートルのふたつの丘は、数千年前、粘土質の下層基盤の上にガロンヌ河の流れによって堆積された礫や河原石で形成されています。
土壌の研究を進めることで、それぞれの区画に適したブドウ栽培を行っています。各区画で収穫された個別のロットが、その特質や多様性を尊重するため、2004年、広大なタンク室全体が改良されました。
容量の異なるステンレスタンク33基に加えて、2013年には小型の円錐台形型ステンレスタンク3基を設置し、区画をさらに細分化し、セレクション精度が一層高まりました。うち13基にはピジャージュ用システムが備え付けられています。
ワイナリーの改築15年計画の一環として、2007年には半地下構造の樽貯蔵庫の改修工事が行なわれ、近代的スタイルへと大胆に生まれ変わりました。
シャトーのラインナップ
ファーストのほかに、セカンドワインとしてディアンヌ・ド・ベルグラーヴ(Diane de Belgrave)を造っています。
セカンドワインは、若い樹齢の区画から採れたブドウを主に使用しており、果実感、しなやかさ、そして上品なタンニンが特徴的です。ファーストラベルと比べると若いうちから楽しめるスタイルです。
ルイ15世の統治下、ベルグラーヴの森は絶好の狩猟地として知られ、狩りの季節には多くのジビエ料理が饗宴で催されました。その為、シャトーのワインのラベルにはフェレットが描かれており、セカンドラベルのディアンヌ・ド・ベルグラーヴという名称とともに、同シャトーと狩猟とのつながりを象徴しています。