- イタリア トスカーナ
アジィエンダ・アグリコーラ・トゥア・リータ
Azienda Agricola Tua Rita
神に愛されしワイン
イタリアワイン史上初、二大ワイン誌100点獲得
ヴィルジリオとリータ夫妻が、全国的に全く無名であったトスカーナ州、スヴェレートの地に畑を購入したのは1984年のこと。1988年に植樹し、1992年に初リリース。彼らの造るレディガフィは1997年ワイン・スペクテーターで100点を獲得。さらに2000年にはワイン・アドヴォケイトで100点を獲得。イタリアワイン界で二大ワイン評価誌において100点を獲得したワインは「レディガフィ」のみという奇跡でした。しかし、この家族経営の小さな醸造所はワインガイドの評価に左右されず、妥協を許さない飽くなきワインの品質への追及・挑戦を続け、トップ生産者としての地位をゆるぎないものとしています。
選ばれし人
無名だったスヴェレートの地に、故ヴィルジリオ・ビスティ氏が畑を購入したのは1984年のことでした。土いじりをこよなく愛したヴィルジリオによってこの無名の地が一躍有名になったのは、まさに偶然の重なりでした。ボルドー品種を植樹したり、密植を採用したりするなど、ヴィルジリオの圧倒的なセンスが世界中をうならせるワインを生むに至りました。
ヴィルジリオ・ビスティ氏
選ばれし土地
ワイナリーが位置するスヴェレートは、トスカーナでも特殊な土壌と微小気候が生み出すテロワールが存在します。畑の中には大理石が取れるほど多量の石灰が確認でき、同時にマンガンなどの必須栄養素も豊富に含まれる特有の土壌構成となっています。これはスヴェレートの中でも珍しく、トゥア・リータのオリジナルな土壌です。
また、ティレニア海から吹きエルバ島で南北の二手に分かれた風が再度合流する地点に位置するスヴェレートでは風速が上がる点、ワイナリーの東に位置する森林の影響で夜間の温度が下がりやすい点などもブドウの育成にプラスの影響を与えます。これらの条件がそろった畑を、偶然にも手に入れたのがヴィルジリオだったのです。
選ばれしワイン
1992年に初めて瓶詰めしたワインをリリースしてから僅か6ヴィンテージ目でトゥア・リータのフラッグシップ、レディガフィはワイン・スペクテイター100点を獲得するという快挙を成し遂げます。さらに2000年のレディガフィは、ワイン・アドヴォケイトで100点を獲得。二大ワイン評価誌において100点を獲得したワインは、イタリアワイン界では「レディガフィ」のみという奇跡でした。偶然が重なり生まれたワイン。まさにバッカスが導いた頂点への軌跡です。
描かれしバッカス
ラベルを描いたのは画家のラファエッレ・デ・ローザ氏。ギリシャ神話に出てくるDionysos(ディオニソス)が描かれています。ディオニソスはワイン、泥酔、快楽、喜びの神として知られ、後にローマ神話ではバッカスと呼ばれます。神に愛されたワインに相応しいラベルがトゥア・リータに描かれています。
レディガフィの誕生
トゥア・リータのトップキュヴェ、ジュスト・ディ・ノートリを造り始めて数年後、ビスティ氏は樽熟成させていたメルローの圧倒的なポテンシャルに気がつきます。試しにメルローの単一品種でワインを造ってみたところから生まれたのがレディガフィ。リリースから数年後、1997ヴィンテージがワイン・スペクテーター100点を獲得したのです。それまで高評価を得るイタリアワインといえばサッシカイアやマッセートのみだった当時、ビスティ氏自身も、こんな快挙はただのまぐれに過ぎないとまで思っていたほどだったと語ります。
トゥア・リータのサンジョヴェーゼについて
一般的に、海寄りのボルゲリやマレンマなどのエリアは比較的気温が高く、サンジョヴェーゼが過熟気味になるとされています。トゥア・リータが位置するスヴェレートは、北・東・南側が丘陵地に囲まれていること、そしてティレニア海から吹きエルバ島で南北の二手に分かれた風が再度合流する地点に位置するため風速が上がることなどから、ボルゲリよりも寒暖差が大きくなるといいます。さらにトゥア・リータでは、比較的暑さに強いとされているクローンを採用することにより、サンジョヴェーゼ100%でも十分に良さの発揮できるワインを造りだすことに成功しました。これが、2011年ヴィンテージ以降のサンジョヴェーゼ100%のペルラート・デル・ボスコ赤です。
一般的にスヴェレートのほうが、内陸のモンタルチーノ地区やキアンティ地区のサンジョヴェーゼと比較して果実味が強くなる傾向にあります。ボルドーのようなニュアンスが出るとも言われ、サンジョヴェーゼをあまりお好きでないという方にでもおすすめしやすい味わいになるのがスヴェレートのワインであり、ペルラート・デル・ボスコ赤なのです。