数あるカバの中でも特に本格的なスタイルが光る

スペインだけで総生産量3,600万本を誇る酒類総合メーカーのバルディネット社。カバの生産は1989年に開始し、2023年には年間500万本を生産するまでに成長しました。畑では自然な農法を実践し、オーガニック認証の取得も積極的に進めています。ブドウ果汁を厳しく選別し、ブドウの自重のみで得られる「フリーランジュース」と「モストフロール」と呼ばれるピュアな一番搾り果汁のみをワインに使用。更にその果汁を品質毎に細かくランク分けし、多い時は10種類ほどのキュヴェをブレンドすることで、安定した品質と質の高い味わいを実現しています。また、デゴルジュマンは注文を受けてから行うことにこだわり、出来る限りフレッシュな状態でワインを飲み手に届けることを使命としています。徹底した果汁の選別と品質管理により、数あるカバの中でもコストパフォーマンスに優れた本格的なカバを生産しています。 

 

ペネデス地方のワイナリー設備

品質へのこだわり

自社畑（約60ha）を所有すると同時に、4世代以上に亘って取引のある契約畑のブドウを使用。3名の栽培家が定期的に契約農家を訪問し、収穫時期をアドバイスするなど緊密にコミュニケーションを取っています。カバには樹齢の高い貴重な古木から収穫されたブドウも使用されています。また、自然な農法を実践し、オーガニック認証の取得も積極的に進めています。

カバに使用されるブドウの古木

徹底した品質分類

収穫されたブドウは、まずブドウのクオリティごとに分類されます。その後、ブドウの自重のみで得られる「フリーランジュース」と「モストフロール」と呼ばれるピュアな一番搾り果汁に分けられ、更に果汁の品質毎に細かくランク分けされた後に醸造へと進みます。徹底した品質分類とブレンド技術により、ピュアな果実味と安定した味わいを提供しています。

追跡可能な管理体制

瓶内二次醗酵に向かうボトルの王冠には品質を記すシリアル番号が刻印され、デゴルジュマン後もその番号はラベルに転記され引き継がれます。最終製品においても、どの品質のキュヴェがブレンドされた製品なのかを追跡することが可能です。

王冠に刻印されたシリアル番号

出荷直前のデゴルジュマン

モトックスがバルディネット社に一度に発注する数量は約13,000本。バルディネット社は倉庫にしばらく保管された最終製品を出荷するのではなく、毎回注文を受けるごとにデゴルジュマンし、出荷準備をします。出来る限りフレッシュな状態でワインを飲み手に届けることが彼らのポリシーです。最終商品を保管する倉庫は、カバの年間生産数量500万本を誇る生産者にしては決して大きいものではなく、その内部は思いのほかこぢんまりとしたものになっています。バルディネット社が素晴らしいのは、これらの数々のこだわりにより、お手頃価格ながらコストパフォーマンスにも優れた本格的なカバを生産していることです。

最終商品の保管倉庫

2024年2月訪問時の様子

ワイナリーを訪れたときのレポートを下のURLからご覧いただけます。

※写真はドザージュ後、ボトルを逆さまにして戻す様子です