- スペイン カスティーリャ・ラ・マンチャ
ボデガス・ヒメネス・ランディ
Bodegas Jimenez-Landi
「スペイン最高峰のガルナッチャ」と称えられる
ブティックワイナリー
グレドスの伝統を尊重し、進化し続けるブティックワイナリー
スペインではローマ帝国時代からワイン造りが行われていましたが、スペイン中央部に位置するメントリダ村(トレド県)はスペインでも最古のワイン産地のひとつです。1963年、この歴史的な地に伝統的なバルク売りのワインを造るための小さなワイナリーが、アントニオ・ヒメネス・ランディ氏によって設立されました。ワイナリーには、ヒメネス・ランディ家が所有していた18世紀建立の古い建物が活用されました。それから年月を経た2004年、生産者元詰めのプレミアムワインを生み出すため、アントニオの孫であるホセとダニエルが一家が所有する建物を引継ぎ、ボデガス・ヒメネス・ランディを設立しました。
10年間のたゆまぬ努力と、グレドス山脈で造られるワインの国内外での認知度向上のおかげで、ボデガス・ヒメネス・ランディのプレミアム スペインワインとしての地位が築き上げられ、現在では30以上の国に輸出されるようになりました。生産量は当時年産120,000本でしたが、今では年産75,000本まで生産量を制限しています。2012年にダニエルがワイナリーを離れ、その後はホセが単独でワイナリーを率いることになりました。2018年には、「伝統を尊重し、有機農法で造られた限定生産のクオリティワインを生み出し続ける」という哲学はそのままに、モダンなブティックワイナリーへの進化を遂げるため、ホセの友人であり新しいアイデアとエンジニア、コンサルタント、IT等の異なる経歴を持つペドロとアルフレドがワイナリーに加わりました。
18世紀に建てられた美しいワイナリー
ワイン造りの全てのプロセスを取り仕切る醸造家
現在ワイナリーは著名なスペイン人ワイン醸造家であるホセ・ヒメネス・ランディ氏によって率いられ、彼がブドウ畑の管理とワイン醸造の全ての工程を取り仕切っています。ホセはワインの世界で 20年以上の経験があり、彼のいとこと共に2004年にボデガス・ヒメネス・ランディを設立しました。それ以来ホセは、収穫、剪定、醸造、分析、畑での有機農法の実践、数えきれないほどのテイスティングやペアリングからテレビ・ラジオ・雑誌でのインタビューに至るまで、ワイン造りの全てのプロセスを自らの手で行ってきました。さらにホセはそのキャリアの中で、スペイン国内はもちろん、フランスをはじめとする国外を旅し、最高のワインを造るために数多くのワインをテイスティングしてきました。今では著名なワイン醸造家として、彼の深いワイン醸造学の知識を提供すべく、コンサルタントとして他のワイナリーでもアドバイスを行っています。
オーナー兼醸造家 ホセ・ヒメネス・ランディ氏
スペインで最もエレガントなガルナッチャを生み出す産地
ワイナリーはマドリッド市からわずか50kmのトレド県北部、シエラ・デ・グレドス地区に位置するメントリダと呼ばれる小さな村にあります。シエラ・デ・グレドスはスペイン中央部の有名な山脈で、この山脈を中心に広がるエリアは花崗岩、粘土、スレート土壌に特徴づけられる特異な土壌によって、ワイン産地として世界的に有名になりました。
この地で栽培されるガルナッチャは「スペインで最もエレガントなガルナッチャ」とも称され、ジャンシス・ロビンソンが「グレドスのガルナッチャはピノ・ノワールのよう」、ジェームズ・サックリングが「神秘的な程のピュアさ、透明感、繊細さのあるガルナッチャ」と表現するほど、世界のトップテイスターの称賛を浴びる産地です。
気候は地中海の影響を受ける大陸性気候で、夏は非常に暑く、冬は大変寒くなり、雨は春と秋に集中します。ボデガス・ヒメネス・ランディは、シエラ・デ・グレドスの中でもスペインで最も古い原産地呼称の1つであるメントリダD.O.に属しています。
スペイン中央部に位置するワイン産地「シエラ・デ・グレドス」
「自然環境と、そこから生み出されるブドウを尊重し愛すること」
「自然環境と、そこから生み出されるブドウを尊重し愛すること」このモットーがヒメネス・ランディのワイン造りを定義しています。「実際、私たちはこの自然と樹齢20-80年のブドウ畑に恋をしているようなものです。私たちは景観と社会との調和を保つために、最新の技術を活用し、自然環境と伝統を最大限に尊重することで、持続可能かつ限定生産のプレミアムワインを生産することに情熱を傾けています。」とオーナーのホセ・ヒメネス・ランディ氏は語ります。ボデガス・ヒメネス・ランディは、全ての畑を有機農法で手入れするだけでなく、地元の自然環境とそこから生まれる果実を真に愛し、自然環境と地域社会を尊重すること、地元の植物や風景との調和を大切にし、自然、生態系、そして地域社会から受けた恵みを、元あった場所に返していくことが大切だと強く信じています。
有機農法で手入れされる美しい畑
メントリダ村の自社畑
【標高】550-630M
【土壌】花崗岩、珪土、砂質、pHの低い畑
【気候】地中海の影響を受ける大陸性気候
【ブドウ品種】ガルナッチャ、シラー、カベルネ・ソーヴィニョン
【樹齢】20-80年
【周囲の自然環境】
オーク樹、オリーブの木、ポプラ、
ラベンダーやタイムなどの野生の花やハーブが生い茂る牧草地
【ワインの特徴】
酸度が高く、フレッシュな赤果実のアロマが豊か、
軽やかでバランスが取れ、骨格もしっかりとしたワインが出来る
【この畑から造られるヒメネス・ランディのワイン】
エル・コラロン、ソトロンデロ(未取扱)
メントリダ村の自社畑
上級区画「エル・レアル・デ・サン・ビセンテ」
樹齢80年の古木が植わる1haの上級区画
土地の“ありのまま”を表現するワインを
ヒメネス・ランディのワインは、シエラ・デ・グレドスで最も重要なブドウ品種であるグルナッシュをはじめ、シラーやカベルネ・ソーヴィニヨンなどから造られ、常に土壌(砂質と花崗岩)の特徴を素直に表現することを目指しています。そのために、醸造工程では野生酵母のみで醗酵を行い、醸造過程のどの段階においても化学物質の使用を最小限に抑えます。人の介入は可能な限り最小限に留め、既にそこにある自然の恵みを活用し、ワイナリーがある土地の“ありのまま”を素直に表現するワインを生み出そうと努めています。
毎年9月の収穫では、ブドウは熟練の人々によって手摘みされます。醗酵はオークの旧樽使用をメインに、伝統的かつ職人的な方法で行われます。熟成はそれぞれの区画の特徴や出来上がるワインの個性を尊重しながら、コンクリートタンクと大きいサイズのフレンチオーク樽で行われます。清澄とろ過はしません。瓶詰め時に添加するSO2は最小限の値に留めています。
セラーでは人の介入を最小限に留めたワイン造りが行われます
サステナブルな取り組み
ボデガス・ヒメネス・ランディは、自然環境に対する意識向上キャンペーンに参加することで、自然を尊重し最大限に配慮することの利点を伝える活動に取り組んでいます。2020年には、「アウラ・デ・ラ・ナトゥラレサ」という自然教育施設を自社畑の真ん中に設立しました。これは、ワイナリーを訪れる人々にエコへの気付きを促すためです。その他の活動としては、フクロウなどの地元の動物を保護する取り組みや、セミナーの開催、さらにはWWF(世界自然保護基金)との協働計画が挙げられます。また、自然、ワイン、文化、美食への愛情と経験を伝えることを目的とした「クラブ・デ・アミーゴ・ヒメネス・ランディ」という団体を立ち上げました。トレーサビリティに代表される最高峰の技術を導入し、スマートエアコンのようなIoTを実践する取り組みは、ワイナリーを環境に優しく持続可能な方法で運営していくためのものなのです。
「クラブ・デ・アミーゴ・ヒメネス・ランディ」のイベントの様子
「スペイン最高峰のガルナッチャ」に選ばれる実力派
■ピエラゴ2018
「スペイン最高峰のガルナッチャ」に選出&95点
By Guia Penin 2021
■エル・コラロン2020
「35ドル以下のスペイン産お値打ちガルナッチャ8選」に選出&92点
By James Suckling, Issued 4th Oct. 2021