美・自然・持続性。
卓越した美的センスと熟練の職人技で、湧き上がるインスピレーションを次々と形にするニコラ・ジュレス。その根底にあるのは「美」。サステナブル、ナチュラルであることもまた、美の要素。オートクチュールであるためには、小さな規模でなければならないのです。
パリ10区の小さな蒸留所
ディスティレリ・ド・パリは、パリ10区で長年愛されるエピスリー「ジュレス」のオーナーにして、15年以上にわたりディアジオのコンサルタントを務めるニコラ・ジュレス氏が、2015年に設立したラボのように小さな蒸留所です。
蒸留所の建設が法律で禁止されているパリ。敢えて挑んだのは、「流行に乗ったありきたりのものが作りたいのではない。スピリッツの可能性に挑戦し、まったく新しい世界を切り開きたい。」という二コラの熱い思いがありました。そのためには蒸留酒のイメージがついていないパリ、クリエイターたちを魅了するパリが最適だったのです。
都会の中の自然
パリの中心にたたずむ、秘密のボタニカルガーデン。 ジュレスに隣接する建物の小さな赤い扉を開けると、ディスティレリ・ド・パリへと続く小道が現れます。その先にあるのは、青々と茂るボタニカルガーデン。 蒸留酒やお菓子作りのインスピレーションを得るために、敷地のなかに庭を作って、香りや味わいを日々感じています。ときにはテーブルを並べてここでランチをすることも。都会のなかにあって、自然の心地よさが感じられる空間でディスティレリ・ド・パリは造られています。
パリの美意識が紡ぐスピリッツの新しいかたち
ディスティレリ・ド・パリのこのコンセプトは『美しくあること/ Be Esthetic』 これはエピスリーを営む家に生まれ、幼い頃から質の高い食材に囲まれた環境で「人はどうやってたくさんの商品の中からものを選ぶのだろう」と考える二コラの生い立ちが関係しています。 そこで商品が持つ「美しさ」着目し、美しくあることは心を豊かにすることを発見した二コラは商品の基準を「美しさ」としました。ディスティレリ・ド・パリも「美しさ」が商品を造る基本になります。
廃棄物を出さないオーガニックな循環
再生とは美しい。 ディスティレリ・ド・パリでの蒸留やジュレスでのお菓子やパン、ジャム作りには厳選した新鮮なハーブや果物がふんだんに使われ、「ニコラ・ジュレス」ブランドの中で循環しています。 たとえばジンに使った柑橘類の果肉は、ジャムやアイスクリームになってジュレスの店頭に並びます。ジュニパーベリーは庭の肥料になり、植物を育みます。 オーガニックな循環で使い終わった食材に新しい命を吹き込んでいるのです。
ニコラ・ジュレスの職人技
技術はあって当たり前。感動を呼び起こすのはそこにかけた時間。 ジン、ウィスキー、ラムなどの蒸留酒には、それぞれ伝統的なレシピがありますが、ニコラがディスティレリ・ド・パリで目指すのは、これとはまったく異なる世界。レシピの「フレームそのものを新たにデザインする」点が大きな違いです。 フレームとは美しさの骨格。調香師でもあるニコラは、香りを創るうえでの匂い立ちを考え、香りの変化が美しい調べになるようにフレームを創造してから仕上げています。ニコラのジンが「飲める香水」と謳われるゆえんです。
シンプルでナチュラルなカクテル
カクテルで真価を発揮する、美の“フレーム”の妙。 繊細かつ複雑、凝縮した本物の香りが長く余韻に続いていく。二コラのジンには、カクテルにするのをためらってしまうほどの完成度があります。 ですが、確かなフレームにデザインされたディスティレリ・ド・パリは、カクテルにしても味が崩れることはありません。 「すべては細部にある」。加水の水を厳選し、何か月もかけてゆっくりとアルコールと水を馴染ませていくため、割材との親和性がとても高く、シンプルに炭酸水やジュースで割るだけでも上質のカクテルとして楽しんでいただけます。