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南アフリカ
南アフリカ ウエスタン・ケープ

スパイス・ルート・ワイナリー

Spice Route Winery

巨匠チャールス・バック氏の情熱をかけたワイン。

重鎮、チャールズ・バック氏の飽くなき探究心

スパイス・ルートは南アフリカ屈指の名門ワイナリーを確立させた重鎮、チャールズ・バック氏の飽くなき探究心が実現させた究極のブランドです。南アで長年に渡りワイン生産地域を制限していた法律が90年代年前半に緩和。これを機に、南アワイン産地のポテンシャルに早くから目を付けていたチャールズは、自身が相続したパールやステレンボッシュの畑には無い新しいスタイルのワイン“地中海性気候を豊かに表現する赤ワイン”を産み出すべく新たなチャレンジに挑みスパイスルートプロジェクトを始動させました。

 

銘醸地スワートランドの老舗ワイナリー

南アフリカ屈指のワイン産地として脚光を浴びるスワートランド。

アパルトヘイト政策がとられていた当時、このあたり一帯は穀物の農園が広がる農耕地でしたが、アパルトヘイト解体後、南アフリカで革新的なワイン造りを行っていたチャールス・バックの目に留まりフェアヴューグループの新事業として”スパイス・ルート・ワイナリー”が1997年に誕生しました。

チャールス・バック氏は自身が運営するパールにあるワイナリー”フェアヴュー”で、新しいブドウ品種の栽培や革新的なワイン造り、更には非白人労働者の自立支援を企業としていち早く取り組み、南アフリカでのワイン産業に大きな影響を与えて産業の礎を築いた立役者の一人でもあります。

 

代々バック家はパールやステレンボッシュの農園を運営していましたが、チャールスがオーナーとなってからは、これまで盛んにワイン造りが行われてこなかった未開の地に更なる可能性を求めました。

そして1997年に出会った地が、今日南アフリカにおいて最もエキサイトな栽培地区として知られるスワートランドでした。

ここには南アフリカに現存する最古のソーヴィニヨン・ブラン(1965年にされたブッシュヴァイン)の栽培が当時も続けられており、このブドウで仕込んだワインを飲んだチャールズ氏は一瞬でこの土地の虜になりました。そして、クレイン・アモスクイルと呼ば農園を購入、敷地内にあるタバコを乾燥さる為に使用されていた古い建物を再利用し醸造所を作りました。

プロジェクト立ち上げの最初の2年間は、今日世界的にも南アフリカで最も有名な醸造家の一人となった、イーベン・サディ氏(後に銘醸サディー・ファミリーを設立し、スワートランドを世界に知らしめたカリスマ)を起用、さまざまな試験栽培を行い試行錯誤を繰り返しました。


冬は寒く、夏は異常に乾燥して熱いスワートランドの変化の大きな気候に適したブドウを選び、更には灌漑せずにブッシュヴァイン(低樹のゴブレ式)で栽培できる土壌や区画を選んでいきました。

スワートランドが世界に誇るテロワールであると言われる所以は、その気候と土壌にあります。この類まれなる土壌「マームズベリ頁岩」と深く非常に古い「風化した花崗岩」は、全てに土地に存在するわけではないため、土壌分析をおこない慎重に栽培地区を選択しました。この結果、所有する土地の僅か1/4程に散りばめられた、切手のような形で不規則にブドウ畑が点在する形になりました。農園では全て手作業で栽培・収穫が行われています。

現在、シラー、ムールヴェードル、グルナッシュ、プティット・シラー、バルベーラ、タナ、サンジョヴェーゼ、ジンファンデル、ソウザオ、テンプラリーニョ、カリニャン、ヴィオニエ、シュナン・ブラン、ピノ・タージュが栽培されています。

また、2019年よりジョージアのクヴェヴリ(素焼きの壺)を購入し、20台のクヴェヴリを地中に埋め、クヴェヴリで仕込む特別なワインも生み出しています。

スワートランドの世界的な成功の裏には、実はスワートランドでのワイン造りの先駆者であるチャールズ・バック氏の存在があり、今日もスパイス・ルートブランドは、スワートランド最高峰のワイナリーの一つとして広く知られています。

 

砂漠のような大地で灌漑を行わず育てる究極の栽培方

栽培するブドウ品種は区画により厳選。

低木を生かした栽培を取り入れ、乾燥した気候下で灌漑を行うことなく極限まで収量を落とし高い品質を求めました。

 

そして、これまでに無い、大地のテロワールが存分に現われた複雑で風味豊かなワイン造りに成功しました。小さな施設ではありますが目の行き届く環境で少量生産にこだわりプレミアムワインを産み出しファーストヴィンテージから高い評価と賛美を浴び南ア産ローヌ品種のトップブランドとして表舞台に登場しました。

スパイスルートの名前に込めた思い

15世紀、香辛料の道と呼ばれた航路、「スパイス・ルート」を辿り「ケープ・ストーム」と称された激しく吹き荒れる波に勇敢に立ち向かい東方の香辛料を西洋に持ち帰り商業に精を出した船乗りたちがいました。スパース・ルート畑から仰ぐ景色は、過ぎし日の船乗り達がケープ半島を越える姿を想像させてくれます。スワートランドでのブドウ栽培のポテンシャルを見出し、新たな冒険に出たチャールズは自身の未知なる挑戦となったブランドを、この船乗りたちの航海と重ね合わせ『スパイス・ルート』と名付けました。

チャールス・バックの右腕、醸造家シャール・ドゥ・プシ氏

『ワインへの強い情熱を持つ者、信じられないほどきめ細やかに、細部まで注意をはらう者。才能のある醸造家というものはたいていこのどちらかは持っているが、両方を持ち合わせている者は稀だ。」とチャールズの厚い信頼をうけるシャール・ドゥ・プシ氏。
エルセンバーグ農業大学卒 ブドウ栽培・ワイン醸造工学学科卒業後、1992年よりパールのボーランド・ワインセラーでアシスタント醸造家、チーフ醸造家を経て、1997年、ピエール・ブレ・アンド・フィル(ブルゴーニュ)等で経験を積みスパイス・ルートのチーフ醸造家に就任、現在に至ります。

ローヌ品種を輝かせる醸造家 ローヌ品種を輝かせる醸造家

乾燥した気候で育つブドウ

夏は非常に乾燥し暑く、逆には夜間には涼しい海風が吹き込む特徴的な気候帯で、半砂漠気候になっています。日照量は多く、空気は非常に乾燥しており、あたり一帯には植物は見られませんが、ブドウを栽培している土地だけは土壌が深く、保水性に優れています。

この地では、伝統的に株仕立ての低い樹でブドウが栽培されます。

株仕立てのブドウ樹は背丈は高くなりませんが、逆に深く根を張ることができ、乾燥した土地でも地中の僅かな水分を吸収する力を持っています。

このような環境で育つ樹は沢山のブドウを付けませんが、逆に非常に凝縮した高い品質のブドウが収穫できます。

また、土壌はとても深いことから、常に低温を保ちブドウの生育に理想的な環境をつくります。これは、温暖で乾燥した厳しい環境を緩和させ、果実の熟す速度を落とすのに効果的です。 (果実の成熟速度を落とすことは特に晩熟型品種にとって、品質を決める重要な要素で、糖分の上昇時期とフェノールの成熟時期を近くする役割があります)

灌漑無、株仕立ての古い農園から産まれるブドウ

◆ 栽培地-------ケープ西岸沿いのスワートランドの暖かな丘陵地畑名:クレイン・アモスクィル農園
僅か2年で畑を改良。樹齢40年のシュナン・ブランやピノタージュ等、良質なブドウの木を残し、品質基準に達しないシュナン・ブラン、サンソー、ピノタージュは掘り起こし、より適したブドウ品種への植え替えを実施。 ケープではまだ良く知られていない温暖な気候で育つローヌ品種を中心にブドウ畑の再生を図りました。
◆無灌漑-------乾燥した気候下であるが、灌漑を行わず土壌が本来持っている自然の力に任せたブドウ栽培を実施。
◆単位収量3~4トン/1ha -----低収量と引き換えに大地のテロワールが最大現に引き出しされた上質のブドウを生産。
◆仕立て:ワイヤーを使用しない野生の低木タイプのブッシュ・ヴァイン主体【低樹】 

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