- フランス ボルドー
シャトー・ペデスクロー
Chateau Pedesclaux
ロレンツェッティ夫妻がオーナーになり大きく生まれ変わった5級シャトー
設立から45年でメドック格付けに選定
シャトー・ぺデスクローは、1810年、ワイン商をしていたピエール・ユルバン・ペデスクロー(Pierre-Urbain Pedesclaux)氏によって設立されました。彼は1821年に、シャトー・グラン・ピュイのオーナーであったラコスト(Lacoste)氏より畑を購入、1841年にワイナリーを建設します。当時の畑の面積は7.8haでした。
しかし、1849年に彼は資金の問題から彼の息子であった、ピエール・エドモンド・ぺデスクロー(Pierre-Edmond Pedesclaux)氏にオーナーの座を譲ります。そして、その直後1855年には、まだ歴史が浅いながらもシャトーはメドック格付けに選定されます。ぺデスクロー氏が亡くなり、後を引き受けた夫人は1883年に、シャトー・ポンテ・カネのオーナーであった、クルーズ(Cruze)家から畑を買い足しました。
シャトーは、1891年にぺデスクロー家からガステボワ(Gabriel de Gastebois)伯爵へ売却され、1930年にはガステボワ伯爵の子孫からルシアン・ジュグラ(Lucien Jugla)氏へと経営が渡りました。1951年に売却が完了すると、荒廃していたシャトーの建物は解体されます。ジュグラ氏は、以前から彼が栽培を行っていたシャトー・ベル・ローズの畑(13.7ha)をぺデスクローに加え、ベル・ローズのシャトーの建物をぺデスクローのシャトーとしました(現在もラベルに描かれているシャトー)。
一部ガラス張りの新しいシャトー
2009年にロレンツェッティ夫妻がオーナーになり見違えるシャトーに
1965年にジュグラ氏が亡くなった後、彼の5人の子供達の中の長男のベルナール・ジュグラ(Bernard Jugla)氏に引き継がれ、1996年彼の息子と義理の姉妹へと引き継がれていきます。
2009年、サン・テステフに所在するシャトー・リリアン・ラドゥイのオーナーであったフランソワーズ&ジャッキー・ロレンツェッティ(Francoise and Jacky Lorenzetti)夫妻がシャトーを購入します。ロレンツェッティ夫妻は畑を35から48haへと広げました。そして、2013年にシャトー・ディッサンのエマニュエル・クルーズ氏を社長として抜擢します。夫妻は大きな設備投資を行い、シャトーを見違えるほどに整備しました。施設には完全なるグラビティーシステムの醸造設備が整えられています。
スタイリッシュで最新設備をそろえたシャトー
最新設備のシャトーから生み出される高品質ワイン
シャトー・ぺデスクローはポイヤックの北部、ジロンド川近くに位置しています。ポイヤック特有の、複雑に様々な土壌の区画が混在した畑からブドウは造られます。平均樹齢は35年。
ブドウは容量の少ない浅めのトレーで丁寧に収穫され、区画ごとに厳しい選果にかけられます。重力を利用した醸造設備を使用し、強いプレスは行いません。コールド・マセラシオンを行います。タンク間の移動もポンプを使わず、すべて重力を利用します。
コンサルタントは、メドックのトップシャトーでコンサルティングを行う、エリック・ボワスノ氏が行っています。
最新のステンレスタンクが立ち並ぶシャトー
シャトーのラインナップ
ファーストワインがシャトー・ぺデスクローで、セカンドワインはフルール・ド・ぺデスクロー(Fleur de Pedesclaux)。
ファーストワインは、まさにテロワールである『複雑性』を表す1本で、粘土質の区画のブドウからパワー、砂利質の土壌からはエレガントさがもたらされています。 セカンドワインはメルローを中心に造られる、なめらかで果実の香りが美しく、早くから楽しむことができる1本です。