- フランス ボルドー
シャトー・カントメルル
Chateau Cantemerle
熟成の早い段階から飲む者を魅了する
1980年代から大きく改革を行ってきたシャトー
この地の領主であったカントメルル氏の名前は12世紀の書に登場しますが、実際にワイン造りがなされていたという事が書面で確認できるのは1354年です。その後、1579年から1892年の間はヴィルヌーヴ家がシャトーを所有していました。
他のボルドーのシャトーと同じく、1879年から1887年頃にカントメルルにもフィロキセラの被害が及び、生産量は以前の半分に減りました。1892年よりデュボス家がシャトーを所有しますが、戦時下でのワイン造りは難しく、畑は更に減少し、25haにまで減ってしまいます。
1981年に大手保険会社SMABTPに売却され、大掛かりな整備・改革が行われました。セラーはほぼ全面的に改築、畑も整備され、1987年には60ha栽培されるようようにまでなりました。そして、1999年に栽培面積は1855年の格付け時と同じ90haとなりました。大掛かりな改革に加え、厳選なる選果技術の導入、完熟を待った収穫といった技術を取り入れることで大きな品質の向上を見せました。
クラシカルなシャトーの建物
所有面積
91ha
平均単位収量
50~55hl/ha
年間平均生産量
560,000本
平均樹齢
30年
若くからも、熟成を経ても楽しめるスタイルを目指す
シャトー・カントメルルの畑の土壌は砂利質とケイ土の混合です。ブドウの栽培比率は、カベルネ・ソーヴィニヨンが60 %、メルロー30 %、カベルネ・フラン6%、プティ・ヴェルド4 %です。
丁寧に手摘みで収穫された後、100%除梗を行います。タンニンを緩やかに、優しく抽出する為、醗酵は温度管理された大容量の木製の醗酵槽を使って行っています。その後、ファーストワインは新樽比率50%のオーク樽(フレンチオーク/ミディアムトースト)にて12ヵ月熟成を行います。ブレンドの後、タンクにて4ヵ月更に寝かせます。
チャーミングな果実味のあるスタイルで、品質が高いワインでも早くから楽しめます。若くから飲めるフレッシュなタンニンのスタイルですが、熟成を経ても素晴らしく進化する事が出来るスタイルを目指してます。
ワインが静かに寝かされるセラー
『シャトーの並木道(レ・ザレ)』と名付けられたセカンド
ファーストワインのシャトー・カントメルルに加えて、セカンドワインのレ・ザレ・ド・カントメルル(Les Allees de Cantmerle)が造られています。
"レ・ザレ(Les Allee)" というのはフランス語で『並木道』や『(庭園の)小道』という意味で、シャトーの建物の前の小道をイメージして名づけられています。
広大なシャトーの庭に並木道が通る